
前身は戦前にさかのぼるが、現バンドの起源は終戦後。1949年に名前を改めて再スタートしてからは、作曲家の黛敏郎なども参加。70年に東京藝大出身の森寿男が3代目リーダーに就任して黄金時代を築き、一昨年岩﨑敏信がその後を継いでなお、カウント・ベイシーやデューク・エリントンの精神とフィーリングを追求し続けている「ザ・ブルーコーツオーケストラ」。長い伝統を誇るこのビッグバンドが昨年に続き日経ホールに登場。
プログラムのテーマは「映画音楽とジャズ」。マンシーニ作曲の映画『ひまわり』の切ないテーマから、ブロードウェイの名コンビ、ロジャース&ハマースタインがミュージカル『王様と私』のために書いたショー・チューンで、後に日本と米国で同名の映画も作られヒットした「Shall We Dance?」、バンドの代名詞であるグレン・ミラーに因んだナンバーなど、名曲が盛り沢山。楽団名の由来である“青い上着”に身を包んだ凄腕ミュージシャンたちが、魅惑の王道スウィング・ジャズの世界へと連れて行ってくれるはずだ。
文:東端哲也
(ぶらあぼ2025年7月号より)
第560回日経ミューズサロン ザ・ブルーコーツオーケストラ
2025.7/31(木)18:30 日経ホール
問:日経公演事務局03-5227-4227
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