沖澤のどか×京響、3月定期は“十八番”R.シュトラウスの大作「英雄の生涯」

左より:沖澤のどか ©Felix Broede/金川真弓 ©Victor Marin/クレア・チェイス ©Carrie Schneider

 京都市交響楽団常任指揮者・沖澤のどかが3月、産休を経て8ヵ月ぶりに同楽団の定期演奏会に復帰する。取り上げる作品は、彼女が最も得意とする作曲家の一人であるR.シュトラウスの、交響詩「英雄の生涯」。沖澤は、2019年のブザンソン国際指揮者コンクールではこの作曲家の「死と変容」を振って優勝し、24年8月のセイジ・オザワ 松本フェスティバルの首席客演指揮者就任披露となった演奏会で同じく「ドン・ファン」と「4つの最後の歌」を指揮して大きな成功を収めた。沖澤&京響の「英雄の生涯」はかなりの名演が期待できそうだ。

 3月15日公演の前半では藤倉大の「ダブル協奏曲—ヴァイオリンとフルートのための」が日本初演される。この作品の作曲のきっかけはパトリツィア・コパチンスカヤからの依頼だった。本公演のソリストは活躍著しいヴァイオリンの金川真弓とフルートのクレア・チェイスが担う。3月14日は藤倉作品のかわりに陳銀淑(チン・ウンスク)がベートーヴェン生誕250年を記念して作曲した「スビト・コン・フォルツァ」が演奏される。
文:山田治生
(ぶらあぼ2025年2月号より)

沖澤のどか(指揮) 京都市交響楽団
第698回 定期演奏会
2025.3/14(金)19:30、3/15(土)14:30 京都コンサートホール
問:京都市交響楽団075-222-0347
https://www.kyoto-symphony.jp
※公演によりプログラムは異なります。詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。