40年の歩みを祝すコンサートを愛弟子たちとともに
ピアニストとして第一線で活躍し、東京藝術大学および大学院にて後進を育成し続けてきた渡辺健二が、古希を迎える記念リサイタルを開催する。初リサイタルから40年という節目の年でもあり、第1部は祝祭的なステージとなりそうだ。この部に出演するのは渡辺が育て、今や演奏家・教育者として活躍の目覚ましい「門下生幹事メンバー」たちである。古川かりん・小澤佳永、山中歩夢・松岡淳、安田里沙・菅野雅紀がそれぞれ連弾を組み、「ラプソディー・イン・ブルー」「スラブ舞曲」「ラーコーツィ行進曲」などバラエティ豊かな作品を奏でる。
第2部はいよいよ渡辺の独奏である。リストのハンガリー狂詩曲第8番は、この作曲家のスペシャリストとして円熟の解釈で届けられることだろう。また渡辺が近年関心を高めているというモーツァルトからは幻想曲 K.475を、そしてワーグナー=リストの作品も加えた充実のプログラムで、メモリアルな舞台を彩る。
文:飯田有抄
(ぶらあぼ2024年7月号より)
2024.7/15(月・祝)16:00 東京文化会館(小)
問:プロアルテムジケ03-3943-6677
https://www.proarte.jp