昨年10月にワルシャワで開催された第2回ショパン国際ピリオド楽器コンクールで、第1位およびマズルカ賞に輝いたカナダの俊英エリック・グオのコンクール・ライブ演奏を収めたアルバム。ファイナルでのピアノ協奏曲第1番、2ndステージでの3つのマズルカop.59、そしてワルツ変イ長調op.42を収録。グオは1842年製のプレイエルを用い、協奏曲では瑞々しくも確信に満ちた音色を引き出し、マズルカではリズムの機微を伝えながら丁寧に表情を乗せている。ピリオド楽器の経験はなかったと語るグオの優勝理由を、しかと耳で感じさせてくれる一枚。
文:飯田有抄
(ぶらあぼ2024年6月号より)
【information】
CD『第2回ショパン国際ピリオド楽器コンクール・ ライヴ/エリック・グオ』
ショパン:ピアノ協奏曲第1番、3つのマズルカ op.59、ワルツ op.42
エリック・グオ(ピリオド・ピアノ)
ヴァーツラフ・ルクス(指揮)
{oh!}オルキェストラ・ヒストリチナ
収録:2023年10月、ワルシャワ(ライブ)
NIFC/東京エムプラス
XNIFCCD660 ¥3300(税込)