日本勢は小林海都ら5名が審査を通過
11月9日にスタートした第12回浜松国際ピアノコンクール。2021年の前回大会がパンデミックにより中止となったため、今回は6年ぶりの開催となったが、世界から87名のピアニストが参加。5日間にわたり繰り広げられた第1次予選が13日に終了し、同日夕方、審査を通過した24名が小川典子審査員長から発表された。
◎第2次予選進出者(24名)※第1次予選演奏順
13 チャ・ ジュンホ CHA Junho(韓国、2005年)
45 マクシミリアン・ クロマー Maximilian KROMER(オーストリア、1996年)
67 佐川和冴 SAGAWA Kazusa(日本、1998年)
56 ルン・ シェリー・ホイチン LUN Sherri Hoi-Ching(香港、2003年)
83 ヤン・ ヴィドラシュ Jan WIDLARZ(ポーランド、2002年)
15 デイヴィッド・ チョエ David CHOI(アメリカ/韓国、2007年)
05 ロバート・ ビリー Robert BILY(チェコ、1997年)
44 小林海都 KOBAYASHI Kaito(日本、1995年)
10 JJ ジュン・リ・ ブイ JJ Jun Li BUI(カナダ、2004年)
94 ライアン・ ジュウ Ryan ZHU(カナダ、2003年)
21 ロマン・ フェディウルコ Roman FEDIURKO(ウクライナ、2004年)
16 チェ・ イサク CHOI Isak(韓国、2004年)
11 ヴァレール・ ビュルノン Valère BURNON(ベルギー、1998年)
01 ヨナス・ アウミラー Jonas AUMILLER(ドイツ、1998年)
87 ヨ・ ユンジ YEO Yoonji(韓国、2004年)
73 ソン・ ユトン SUN Yutong(中国、1995年)
88 ユ・ ソンホ YOO Sung Ho(韓国、1996年)
55 リー・ ズーシャオ LI Zixiao(中国、1994年)
14 チェン・ ズーシー CHEN Zixi(中国、2002年)
77 谷昂登 TANI Akito(日本、2003年)
30 ファン・ イートン HUANG Yi-Teng(台湾、1998年)
22 藤平実来 FUJIHIRA Miku(日本、1999年)
68 コルクマズ・ジャン・ サーラム Korkmaz Can SAGLAM(トルコ、1999年)
74 鈴木愛美 SUZUKI Manami(日本、2002年)
第1次予選の課題は、「練習曲1作品以上を含む」という条件以外まったく自由というユニークなもので、一人あたりの演奏時間は20分以内。各々バラエティに富んだプログラムが組まれた。海外勢では、2021年のショパン国際ピアノコンクール最年少ファイナリストとして話題を呼び、日本でも人気のあるJJ ジュン・リ・ブイ(カナダ)や、2021年ヨハネス・ブラームス国際コンクール(デトモルト)を制し、翌年の仙台国際音楽コンクールでも第2位になるなど、近年実績を残しているヨナス・アウミラー(ドイツ)らが第1次予選通過を決めた。日本勢では、2021年リーズ国際ピアノコンクール第2位の小林海都、日本音楽コンクール優勝などの実績をもち現在はケルン音楽大学で学ぶ谷昂登、昨年のピティナ・ピアノコンペティションを制した鈴木愛美、昨年の東京音楽コンクール覇者 佐川和冴、2022年東京音楽コンクール第2位入賞の藤平実来の5名が第2次予選へと駒を進めた。
本大会は、来年10月に予定されている第19回ショパン国際ピアノコンクールを目指す若きピアニストたちにとっては、重要な前哨戦のひとつでもある。ピアノファンの注目度の高さも特筆すべきものがあり、会場のアクトシティ浜松中ホールには多くの聴衆がつめかけ、連日チケットが販売打ち止めとなるなど、活況を呈している。
第2次予選は、1日休みをはさんで、15日から3日間の日程。一人40分のステージで、古典派/ロマン派/近・現代の3区分から2つ以上の異なる時代区分から、2作品以上(出版されている作品に限る)の演奏が求められる。また、今回のコンクールのために作曲された日本人作曲家(今年は猿谷紀郎)による作品も必須の課題曲。それぞれの出場者が、新作とどう向き合うのかも、第2次予選のみどころのひとつとなる。
文:編集部
第12回浜松国際ピアノコンクール
(会場:アクトシティ浜松)
第2次予選 11/15(金)~ 11/17(日) 中ホール
第3次予選 11/19(火)~11/20(水) 中ホール
本選 11/23(土・祝) ~ 11/24(日) 大ホール
表彰式 11/24(日)18:00 大ホール
入賞者披露演奏会 11/25(月)19:00 大ホール
https://www.hipic.jp