瑞々しい感性が描き出す深遠なるシューベルトの世界
昨年「第20章」の節目を迎えた「プロジェクトQ」。若いクァルテットの発掘と育成を目的とする企画で、ウェールズ弦楽四重奏団やクァルテット・インテグラをはじめ、いま各地で活躍中の多くの弦楽器奏者もかつて参加してきた名プロジェクトである。
今シーズン「第21章」のテーマは「シューベルト」。弦楽四重奏曲第8番から第15番を6団体が担当する(10番を除く、11番と単一楽章の12番は1団体)。3月3日の本公演では2部構成でその成果が披露される。
第1部はルシェリア・クァルテットの第8番で開始し、クァルテット・ルーチェの第11番・第12番「断章」、クァルテット・アンジェリカの第14番「死と乙女」と続く。第2部はクァルテット・テネラメンテの第9番、クァルテット・フェリーチェの第13番「ロザムンデ」、そして最後の第15番をクァルテット・プリマヴェーラが聴かせる。どの組も現役の学生や卒業したばかりの若者たちによるフレッシュな顔ぶれで、名門コンクール優勝・入賞者も含まれる。俊才たちの挑戦を見届けたい。
文:林 昌英
(ぶらあぼ2024年2月号より)
シューベルト:弦楽四重奏曲演奏会
2024.3/3(日)
(1)13:00 (2)18:00 TCMホール(東京音楽大学 中目黒・代官山キャンパス)
問:プロジェクトQ実行委員会(テレビマンユニオン内)03-6418-8617
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