川口成彦、三鷹でのリサイタルはショパンの魅力を2台のフォルテピアノで

©Taira Tairadate

 あふれる感性と研ぎ澄まされた技巧、深い作品理解のもと作り上げられる演奏で多くの聴衆にフォルテピアノの魅力を届けている川口成彦。幅広いレパートリーをもつ彼だが、やはりショパンの演奏は傑出しており、作品から新しい色彩や景色を見せてくれる。

 そんな彼が今回披露するのはポロネーズを中心としたオール・ショパン・プログラムだ。若きショパンと同時代のウィーンの楽器であるクレーマー製のピアノと、成熟期に愛奏したパリのプレイエル製のピアノを使い分けた演奏を聴きながら、ショパンが生きていた時代の空気や色を感じ、創作・演奏に想いを馳せて楽曲を楽しむことができるようになっている。特に「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」は、あえてウィーンの楽器を使うことで当時のショパンが目指した音色に深く迫ることができるという。常に作品と真っ直ぐに向き合う川口だからこその演奏とプログラムでショパンの魅力を再発見しよう。

文:長井進之介

(ぶらあぼ2026年3月号より)

川口成彦 フォルテピアノ・リサイタル ショパンのポロネーズ巡礼
2026.5/10(日)14:00 三鷹市芸術文化センター 風のホール
問:三鷹市スポーツと文化財団0422-47-5122 
https://mitaka-sportsandculture.or.jp


長井進之介 Shinnosuke Nagai

国立音楽大学大学院修士課程器楽専攻(伴奏)修了を経て、同大学院博士後期課程音楽学領域単位取得。在学中、カールスルーエ音楽大学に交換留学。アンサンブルを中心にコンサートやレコーディングを行っており、2007年度〈柴田南雄音楽評論賞〉奨励賞受賞(史上最年少)を機に音楽ライターとして活動を開始。現在、群馬大学共同教育学部音楽教育講座非常勤講師、国立音楽大学大学院伴奏助手、インターネットラジオ「OTTAVA」プレゼンターも務める。
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