アンサンブル・ノマド 第76回定期演奏会 “委嘱・献呈作品集” vol.2:窓

25年の歩みとともに、時代の先端の風景を

(c)Higashi Akitoshi

 パリならアンサンブル・アンテルコンタンポラン、フランクフルトならアンサンブル・モデルン、ウィーンならクラングフォルム・ウィーンなど、世界の主要楽都には先端の現代音楽アンサンブルがある。東京なら、アンサンブル・ノマドだ。結成から四半世紀を迎え、すっかり日本の顔になった。

 このアニヴァーサリーに、ノマドは3回にわたり縁の深い作曲家たちによる「委嘱・献呈作品集」を特集する。第2回は「窓」をテーマに6曲をラインナップしたが、うち5曲が初演という豪華版。スペインのロペス・ロペス、イタリアのタッカーニ、メキシコのシーガル、バスケスと出品作家たちの国籍も多彩だ。また今回は、今井慎太郎が教鞭をとる国立音楽大学のコンピュータ音楽専修の学生たちを率い登場するなど、最先端のエレクトロニクスも大活躍する。トリを務めるのは重鎮・北爪道夫。

 ノマドとは遊牧民のことだが、「◯◯の窓」とも読める。今回も私たちの心の窓をジャンルレスかつインターナショナルに開いてくれるはずだ。
文:江藤光紀
(ぶらあぼ2022年10月号より)

2022.10/15(土)19:00 東京オペラシティ リサイタルホール
問:キーノート0422-44-1165 
https://www.ensemble-nomad.com