去る7月9日〜15日、平成26年度 新国立劇場 高校生のためのオペラ鑑賞教室《蝶々夫人》が開催された。
「新国立劇場 高校生のためのオペラ鑑賞教室」は、現代舞台芸術の一層の普及をめざす新国立劇場が、若い世代が優れた生の舞台を鑑賞できるよう、平成10年度から毎年開催しているもので、「初めてのオペラこそ本物の芸術を体験していただきたい」とのコンセプトに基づき、通常シーズン公演と全く同一のレパートリー・プロダクションを提供し続けている。公益財団法人 ローム ミュージック ファンデーションが支援している。
今回上演された栗山民也演出の《蝶々夫人》は、2005年の初演以来、主催公演で5回、鑑賞教室としては東京公演で今回が4回目の上演となり、関西公演でも3回上演されている新国立劇場が誇る名舞台とあって、1都8県、54校からおよそ9000名が参加、その多くが関東の高校からの参加だが、なかには岡山からの参加もあった。
終演後のアンケートでは「またオペラを観たい」「とても感動した」「泣いてしまった」「鳥肌が立った」などの感想が寄せられた。
また、平成20年度からは関西公演がスタート、今年は11月5日(水)6日(木)尼崎市総合文化センター あましんアルカイックホールでオペラ《夕鶴》が上演される。
【鑑賞教室《蝶々夫人》高校生アンケートから】
・歌、演劇、演奏がマッチしていてすごく感動的だった。オペラならではの声の立体感もあり、とても貴重な経験となった。またオペラを観たい。(1年/女)
・所々日本の曲も入っていて、昔々にイタリア人が作曲したなんてびっくり。これを外国では外国人が演じるのだと思うと不思議・・・。今日のキャストも迫力があってすごかった。マイク無しであんなに響くなんて素晴らしい。(2年/女)
・セリフを歌い上げるとこんなにも感情が込められるものかと思った。オペラを初めて聴いたがとても感動した。(2年/男)
・光の使い方がとてもきれいで引きこまれた。予想していたより何倍も楽しかった。来年もまた観たい。(1年/女)
・オペラは初めてだったが、また何度も観たいと思った。感動して泣いてしまった。(2年/女)
・舞台装置がとてもきれいだった。紙吹雪が上から降ってくるところ、障子から見える影、また特にラストの蝶々夫人の最期を息子が見ているところに鳥肌が立った。(2年/女)
・蝶々夫人が可哀想。ずっとピンカートンのことを想っているのに、ピンカートンはアメリカで結婚し、最終的に蝶々夫人を捨てたことが見ていてつらかった。(2年/女)
(写真は<10・12・15日公演>から。 撮影:寺司正彦/提供:新国立劇場)
平成26年度 新国立劇場 高校生のためのオペラ鑑賞教室
オペラ《蝶々夫人》/ジャコモ・プッチーニ
全2幕〈イタリア語上演/字幕付〉
2014年7月9日(水)1:00 、10日(木)1:00、11日(金)1:00、12日(土)1:00 、14日(月)1:00、15日(火)1:00
オペラパレス
■指揮:三澤洋史
■演出:栗山民也
■美術:島 次郎
■衣裳:前田文子
■照明:勝柴次朗
〈7 月9・11・14 日〉
蝶々夫人:横山恵子
ピンカートン:村上敏明
シャープレス:成田博之
スズキ:大林智子
ゴロー:大野光彦
ボンゾ:志村文彦
ヤマドリ:吉川健一
〈7 月10・12・15 日〉
蝶々夫人:石上朋美
ピンカートン:樋口達哉
シャープレス:青山 貴
スズキ:池田香織
ゴロー:内山信吾
ボンゾ:畠山 茂
ヤマドリ:小林由樹
合唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
【今後の公演】
平成26年度 新国立劇場 高校生のためのオペラ鑑賞教室・関西公演
オペラ《夕鶴》/團伊玖磨
全1幕〈日本語上演〉
11月5日(水)2:00、11月6日(木)2:00
尼崎市総合文化センター あましんアルカイックホール
■指揮:石坂 宏
■演出:栗山民也
■美術:堀尾幸男
■衣裳:植田いつ子
■照明:勝柴次朗
■振付:吾妻徳彌
■キャスト
〈11月5日〉
つう 石橋栄実
与ひょう 望月哲也
運ず 星野 淳
惣ど 峰 茂樹
〈11月6日〉
つう 針生美智子
与ひょう 小原啓楼
運ず 吉川健一
惣ど 北川辰彦
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団
■チケット
全席指定:2,160円(高校生のみ)
当日料金:2,160円(高校生以下)/ 4,320円(一般・大人)
学校単位のお申し込み・お問い合わせ:新国立劇場営業部鑑賞教室係
TEL 03-5352-5745
●新国立劇場
http://www.nntt.jac.go.jp