Sony Music Foundation 30周年記念 オーボエの祭典

夏の午後、爽快なオーボエ三昧


 オーボエをじっくり聴く機会は意外に少ない。複数の名奏者を同時に聴く機会などさらにない。それらを叶える稀少な公演が8月の『オーボエの祭典』だ。これは、ミュンヘン国際コンクールと並ぶ存在にして、オーボエ単独では世界随一ともいえる『国際オーボエコンクール・東京/軽井沢』の主催者Sony Music Foundationが、創立30周年を記念して行う好企画。来年の第11回を前に、第5回〜第9回コンクールで最高位に輝いた5人の奏者が一堂に会して、「リサイタル」と「コンチェルト」の2プログラムを聴かせる。カク・ヨンヒ(元ミュンヘン放送管副首席・ソリスト)、アレクサンドル・ガテ(パリ管首席)、ヴィレム・ヴェヴェルカ(ブルノ・フィル首席)、ルーカス・マシアス・ナバロ(ロイヤル・コンセルトヘボウ管&ルツェルン祝祭管首席)、イヴァン・ポディヨモフ(バンベルク響首席)と顔ぶれは超豪華。バッハから20世紀ものまで、同楽器の歴史を体感できる多彩なプログラムも実に嬉しい。くっきりとした音、繊細で澄んだ音色、哀愁を帯びた歌い回しが魅力を放つオーボエの妙技に、どっぷりと浸ろう!
文:柴田克彦
(ぶらあぼ + Danza inside 2014年7月号から)

リサイタルの日  8/2(土)15:00 トッパンホール
コンチェルトの日  8/3(日)15:00 紀尾井ホール
問:Sony Music Foundation 03-5227-5233 
http://www.smf.or.jp