優勝はカナダのブルース・(シャオユー)・リウ
第18回ショパン国際ピアノコンクールは、現地時間の10月18日から20日にかけておこなわれていた本選が終了し、最終結果が発表された。優勝はカナダのブルース・(シャオユー)・リウ。日本勢では、反田恭平が第2位、小林愛実が第4位入賞を果たした。日本人ピアニストの第2位入賞は、1970年の内田光子と並び、過去最高位となる。
第18回ショパン国際ピアノコンクール 最終結果
第1位 Bruce (Xiaoyu) Liu, Canada ブルース・(シャオユー)・リウ(カナダ)
第2位 Kyohei Sorita, Japan 反田恭平(日本)
第2位 Alexander Gadjiev, Italy/Slovenia アレクサンダー・ガジェヴ(イタリア/スロベニア)
第3位 Martin Garcia Garcia, Spain マルティン・ガルシア・ガルシア(スペイン)
第4位 Aimi Kobayashi, Japan 小林愛実(日本)
第4位 Jakub Kuszlik, Poland ヤクブ・クーシュリック(ポーランド)
第5位 Leonora Armellini, Italy レオノーラ・アルメッリーニ(イタリア)
第6位 J J Jun Li Bui, Canada J J ジュン・リ・ブイ(カナダ)
協奏曲最優秀演奏賞 マルティン・ガルシア・ガルシア
マズルカ最優秀演奏賞 ヤクブ・クーシュリック
ソナタ最優秀演奏賞 アレクサンダー・ガジェヴ
ポロネーズ最優秀演奏賞 該当者なし
第18回の覇者となったブルース・(シャオユー)・リウは、1997年パリ生まれ。モントリオール音楽院で学び、現在はダン・タイ・ソンに師事している。クリーブランド管、イスラエル・フィル、モントリオール響など主要オーケストラと共演。2016年には第6回仙台国際音楽コンクールのピアノ部門で第4位に入賞したほか、モントリオール、ルービンシュタイン(テルアビブ)などのコンクールでも入賞歴がある。
第2位入賞の反田恭平は1994年生まれ。2012年、高校在学中に第81回日本音楽コンクール第1位入賞。チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院に首席で入学、ミハイル.ヴォスクレセンスキーに師事。現在は、ワルシャワのショパン国立音楽大学で、今回のショパン・コンクールの審査員の一人でもあるピオトル・パレチニに師事している。2018年には、自らMLMナショナル管弦楽団(のちにJapan National Orchestraと改称)を創設。指揮も手がけるとともに、レーベル「NOVA Record」も立ち上げた。21年にはオーケストラとしての活動のみならず、個々のメンバーのコンサートのプロデュースや教育なども視野に入れた会社を設立するなど、経営者としての顔ももつ新世代のピアニストとして注目されている。
小林愛実は1995年山口県宇部市出身。7歳でオーケストラと共演、9歳で国際デビューを果たすなど早熟の才を発揮し、幼少期より注目を集める。ウラディーミル・スピヴァコフ指揮モスクワ・ヴィルトゥオージ、故フランス・ブリュッヘン指揮18世紀オーケストラなど著名なオーケストラと共演。2018年にはワーナークラシックスとインターナショナル契約。南仏プロヴァンスで開かれるラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ音楽祭にも出演を果たした。現在は、フィラデルフィア・カーティス音楽院で、マンチェ・リュウ教授のもと研鑽を積んでいる。2015年には、ショパン・コンクールでファイナリストとなっており、二度目の挑戦で見事第4位入賞を果たした。
10月2日に開幕記念ガラ・コンサートで幕を開けた第18回ショパン国際ピアノコンクールは、審査の全日程を終了し、現地時間の10月21日から23日にかけて入賞者披露コンサートがおこなわれる。
◎入賞者コンサート 10/21(日本時間10/22 午前2:00)ポーランド国立歌劇場
◎入賞者コンサート 10/22(日本時間10/23 午前2:00)ワルシャワ・フィルハーモニック
◎入賞者コンサート 10/23(日本時間10/24 午前2:00)ワルシャワ・フィルハーモニック
Chopin Piano Competition
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