北欧作品をはじめ数多くの名盤を生み出してきたネーメ・ヤルヴィとエーテボリ響の最新盤。フィンランドのラウタヴァーラの「カントゥス・アルクティクス」は作曲家自身が採取した極北の鳥の歌声の録音とオーケストラが協奏する。白銀の世界で逞しく生きる鳥の群れの姿が、映像のように美しく立ち上がる。もう一人はスウェーデンの作曲家アルヴェーンの明るくパンチの効いた「祝典序曲」と、スウェーデンの黄金時代を導いた王を描いた組曲「グスタフ2世」。後者は擬古典的な作風で作曲者の腕の確かさが伝わってくる。いずれの演奏も息のあった長年のコンビらしく、勘所を捉えて聴かせる。
文:江藤光紀
(ぶらあぼ2026年3月号より)
【information】
SACD『ラウタヴァーラ:カントゥス・アルクティクス 他/ネーメ・ヤルヴィ&エーテボリ響』
ヒューゴ・アルヴェーン:祝典序曲、組曲「グスタフ2世」/エイノユハニ・ラウタヴァーラ:カントゥス・アルクティクス
ネーメ・ヤルヴィ(指揮)
エーテボリ交響楽団
収録:2024年10月、エーテボリ(ライブ)
Chandos/ナクソス・ジャパン
NYCX-10571 ¥3520(税込)



