サントリー音楽賞・佐治敬三賞 贈賞式

贈賞式から 左より:堤 剛、古本 朗、丹羽康雄
Photo:I.Sugimura/Tokyo MDE
 2017年度のサントリー音楽賞および佐治敬三賞の贈賞式が、7月2日にサントリーホール ブルーローズで行われた。第49回サントリー音楽賞を受賞した読売日本交響楽団関係者と第17回佐治敬三賞を受賞した公演「三輪眞弘+前田真二郎 モノローグ・オペラ《新しい時代》」の関係者が出席した。
 昨年11月のメシアン《アッシジの聖フランチェスコ》公演など意欲的な演奏活動によって、我が国の音楽文化の発展に大きく貢献したことが評価された読売日本交響楽団。挨拶した同楽団理事長の古本朗は、受賞について「この8年間、常任指揮者シルヴァン・カンブルランのもとで演奏力に磨きをかけ、音楽性の向上を図ってきた楽員や、オーケストラを陰で支えてきた事務局員の努力と修練の結晶であると自負しています」と語った。
 コンピューター・プログラムで制御された三輪眞弘の音楽と前田真二郎の映像が一体となり、メディアアート的総合演劇ともいうべき独自の世界を鮮烈に描き出した《新しい時代》は、最新のテクノロジーを駆使した新制作としての再演が時宜を得た企画であるとして高く評価された。公演主催者である愛知県芸術劇場館長の丹羽康雄は、「このたびの賞は、三輪、前田両氏をはじめ、すべてのスタッフ、キャスト全員に贈られたものと思っています。劇場としては、15年に続き二度目の佐治敬三賞受賞。今後もチャレンジ精神に満ちた企画で、三度目の賞をとれるよう努力していきたい」と述べた。
(ぶらあぼ2018年8月号より)

サントリー芸術財団
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