【CD】ブラームス:交響曲第1番&メンデルスゾーン:交響曲第4番/ネッロ・サンティ&読響

 オペラの名匠ネッロ・サンティは、交響曲でも優れた手腕を発揮した。ブラームスが素晴らしい。冒頭の序奏から凄まじい迫力で、ワクワクさせられる。主部に入って、主題以外のつなぎの一節にも歌があり、とても美しい。展開部の最後で頂点から下降して、再現部に突入する呼吸が絶妙だ。緩徐楽章も美の極み。終楽章では、序奏の雄大な造形や再現部の下降ストレッタのリズムの切れ味、コーダの息詰まる追い込みなど、いずれも特筆に値する。メンデルスゾーン「イタリア」も溌溂として、実に爽やか。緩徐楽章のしなやかな歌とたっぷりとした抒情は絶品といえる。終曲サルタレッロも心弾む。
文:横原千史
(ぶらあぼ2024年4月号より)

【information】
CD『ブラームス:交響曲第1番&メンデルスゾーン:交響曲第4番/ネッロ・サンティ&読響』

ブラームス:交響曲第1番/メンデルスゾーン:交響曲第4番「イタリア」

ネッロ・サンティ(指揮)
読売日本交響楽団

収録:1999年4月、サントリーホール(ライブ)
マイスター・ミュージック
MM-4527 ¥3520(税込)