Tag Archive for ソプラノ・リサイタル

~愛と平和への祈りをこめて Vol.10〜 森 麻季 ソプラノ・リサイタル

新境地を開拓する名ソプラノが届ける歌の贈り物  日本を代表するオペラ・シンガーとして着実にキャリアを積み重ね、歌唱表現の幅を広げてきた人気ソプラノ。現地で米国同時多発テロ事件に遭遇した体験を胸に、10年後の2011年にスタートさせた9月恒例のリサイタルは「音楽の持つ力」を信じ、何かと不安なこの時代に、聴き手の心にすっと…

小林沙羅 ソプラノ・リサイタル 日本の詩

自身のキャリアを“和”の美しさに捧げて  あらためて書くまでもないが、日本語には独特のリズムや抑揚があり、言葉一つひとつの深みも伝えてくれる「歌」の数々は日本語の美感を教えてくれる。  多彩なオペラ公演やコンサートなどで活躍する小林沙羅は、黛まどか&千住明によるオペラ《万葉集》や、人気漫画『ガラスの仮面』から生まれたオ…

砂川涼子 ソプラノ・リサイタル

深まりをみせる表現力と意欲的な選曲  初々しさは変わらないのに、レパートリーはどんどん広がるソプラノ、砂川涼子。藤原歌劇団のプリマドンナとして、日本中で爽やかな歌声を披露し続ける彼女は、筆者が常に注目する歌手の一人である。  砂川の舞台は毎回が「密かな驚き」に満ちている。キャリアのスタート時は、きりっとした響きで処女性…

クリスティーナ・ランツハマー(ソプラノ)

ドイツの名ソプラノが紡ぐ言葉とハーモニーの宇宙  周囲を包み込む温かさと瑞々しい透明感を併せ持つ美声で、欧米のオペラや宗教作品の檜舞台で活躍するドイツの名ソプラノ、クリスティーナ・ランツハマー。13年ぶりとなる来日を果たし、「自分の本能から生まれた」というバロックから20世紀へ、イギリスからアメリカ、母国ドイツへと時空…

垣岡敦子(ソプラノ)

純粋に愛に生きるマノンに共感して歌います  2009年にイタリアから帰国し、同地で研鑽を積んだ叙情的で厚みのある声を持つ王道ソプラノとして名高い、垣岡敦子。12年より「愛の歌」をテーマに続けてきた人気リサイタルシリーズも今回で第6回目を迎える。 「毎年、公演が終わった瞬間から次回のことを考えています。すべて自分でプロデ…

寺神戸 亮(指揮・ヴァイオリン)

ベルカントオペラの源流とも言えるヘンデルの作品に大きな意欲  今年も11月に北とぴあ国際音楽祭が開催される。4週間にわたって様々な公演が予定されているが、フィナーレを飾るのが、寺神戸亮が率いるピリオド楽器のオーケストラ、レ・ボレアード他によるオペラ公演だ。これまでフランスのバロック・オペラやモンテヴェルディ、モーツァル…

田中彩子(ソプラノ)

天から授かった類い稀な美声が人を幸せにする  ウィーンに居を構え、ヨーロッパを中心に南米など世界中で活躍するコロラトゥーラ・ソプラノの田中彩子。類い稀な高音と比類なきコロラトゥーラのテクニックで、名歌手エッダ・モーザーに「人生の中でそう聴けることのない素晴らしい声」と絶賛された経験を持つ。一度でも彼女の歌声を聴いた人な…

森 麻季 ソプラノ・リサイタル 〜愛と平和への祈りをこめて Vol.9〜

美しきフランスの歌と平和への想い  森麻季は現代らしい、しなやかなオペラ歌手なのだなあと思う。ロマン派の華やかなオペラのヒロインはもちろん、一時は専門の歌手たちの独壇場という観さえあったバロック・オペラでも、作品の時代にふさわしいスタイルと舌を巻くような技術で見事な歌を聴かせてくれる。まさになんでもこい。実に懐の深い歌…

松田奈緒美(ソプラノ)

ドイツ・リートの美しくも深遠なる世界を伝える  深みある温かな美声と豊かな表現力を武器に、檜舞台で活躍するソプラノの松田奈緒美。五島記念文化賞 オペラ新人賞研修記念リサイタルで、ドイツ・リートをメインに据えたプログラムに挑む。「美しく深遠な世界を、たっぷりと味わっていただきたい」と松田。本場仕込みの繊細な言葉の扱いも、…

第143回 スーパー・リクライニング・コンサート 鵜木絵里 ソプラノ・リサイタル

寛いでチャーミングな歌唱を味わう  まったく新たな音楽との付き合い方を確立した、と言っても良かろう。音楽ホールとしては初めて、リクライニングが可能なシートを設置したHakuju Hallが始めた「スーパー・リクライニング・コンサート」。ゆったり寛ぎながら、名演が楽しめて、「普段は気づかない音を発見できる」と好評のうちに…