ヴァイオリンの魅力が凝縮された優美なランチタイム
前橋汀子 ヴァイオリン 秋のデイライト・コンサートVol.8

前橋汀子(c)篠山紀信

 11月5日、東京芸術劇場で行われる人気シリーズの8回目。公演を前に、前橋さんに聴きどころや公演の魅力についてお話を伺いました。

Q1
1時間のコンサートとは思えないくらいの充実したプログラムですね。
今回の聴きどころを教えてください。

 プログラムは、お客様にクラシックのヴァイオリンの魅力を1時間で存分に聴いていただきたいという思いで考えています。例えば料理のコースのように、今回はどういう組み合わせ、順番で楽しんでいただけるかしら?…と。
 クラシックの小品はどの曲も短い曲の中に、それぞれの作曲家たちの人間性や思いが音にこめられた名品です。今回は、私の好きな小品の数々、フォーレの「夢のあとに」、シューベルトの「アヴェ・マリア」、ファリャの「スペイン舞曲 第1番」、サラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」等々。それからヴァイオリン、ピアノ、シンセサイザーの編曲版で往年の映画音楽のメドレーを楽しんでいただきたいと思っています。

Q2 
すでに恒例となったシリーズも8回目となりました。
お昼の公演の魅力はどんなところですか?

 このコンサートは、私が長く演奏活動を続けてきて、もっともっと多くの人たちにクラシックのヴァイオリンの名曲を低料金で平日の昼、気軽に聴いてほしいという願いで立ち上げました。
 昨年はコロナで中止になりましたが、今年11月5日(金)開演11:30、第8回を開催します。
 この公演の魅力は、次の4点かと。
(1) 時間帯 
11:30から休憩なしの1時間のコンサートのため、ショッピング、ランチ、お待ち合わせの前などに聴いていただける。
(2) 料金 
2,500円という手頃な価格。
(3) 場所 
東京芸術劇場というすばらしい響きでアクセスも池袋西口に隣接したコンサートホール。
(4) プログラム 
ヴァイオリンの名曲の数々を楽しめる。

Q3 
ご共演のお二人もお馴染みですね。
お二人をご紹介ください。

 ピアノの松本和将さんとは10年以上一緒に弾いていただいています。意欲的に音楽に取り組む彼の姿勢は頼もしく、私にとってとても心強い存在です。
 編曲、シンセサイザーの丸山貴幸さんは、私が1980年代ソニーで小品集のレコーディングをした時に手伝ってくださいました。当時東京藝大の作曲科の学生でした。それ以来のお付き合いで、クラシックのみならず、幅広いジャンルの作曲、アレンジャーとして活躍されていて、私にとって得難い存在です。

Q4 
マイブームはありますか?

 YouTubeで1960~70年代ソ連、モスクワやレニングラード(現サンクトペテルブルク)のコンサートの映像を数多く見ることができ、すっかりはまっています。そして若かりし頃のヴァイオリンのオイストラフ、コーガン、ピアノのリヒテルやギレリス等々、並外れたレベルの感動的な演奏に改めて衝撃を受けています。
 私自身、1961~64年にレニングラード音楽院(現サンクトペテルブルク音楽院)に留学していたので、当時の自分の生活の日々が懐かしく思い出され、夢中で見入っています。

Q5 
お客様へメッセージをお願いします。

 こんな状況ですが、ぜひ一人でも多くの方に聴いていただきたいと思っています。

前橋汀子 ヴァイオリン
秋のデイライト・コンサートVol.8

2021.11/5(金)11:30 東京芸術劇場 コンサートホール
ヴァイオリン:前橋 汀子 ピアノ:松本和将 シンセサイザー:丸山貴幸

♪フォーレ: 夢のあとに
♪クライスラー: 愛の喜び
♪ベートーヴェン: ロマンス 第2番 ヘ長調 op.50
♪クライスラー: プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ
♪映画音楽メドレー(丸山貴幸 編曲) 「愛情物語」「パリの空の下」「愛の讃歌」 他より
♪シューベルト: セレナーデ
♪シューベルト(ヴィルヘルミ編): アヴェ・マリア
♪ファリャ(クライスラー編): スペイン舞曲 第1番
♪サラサーテ: ツィゴイネルワイゼン
問 カジモト・イープラス 050-3185-6728
https://www.kajimotomusic.com/concerts/2021/teiko-maehashi_2/