7/23(金・祝)こどもフェスタ2021 イッツ・ア・ピアノワールド

 世界的ピアニストで現ホールアドバイザーの小川典子が、サマーミューザの初年度から大切に続けてきた、毎年恒例の「イッツ・ア・ピアノワールド」。こどもたちに直接、ピアノという楽器の魅力、音楽のすばらしさを伝える企画である。今年は小川の出演が叶わなくなり、名手・仲道祐子がその役目を引き継いだ。
 演目も意欲的。モーツァルトの可愛らしい曲や、田中カレンのこども向け作品と並んで、グリンカ(バラキレフ編)「ひばり」やリストの「バラード第2番」が選ばれている。“こども向け”とされる曲こそ練達のわざが必要なのはもちろんのこと、リストのバラードといった大人にとっても硬派な作品が聴けるのが面白い。こういう曲こそ、感受性豊かなこどもたちが名手の演奏で体感することで、人生を変えるような経験となるかもしれない。大人にとっても同様、得るものの多い時間になるはずだ。
文:林 昌英

仲道祐子(c)Akira Muto

【Information】

フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2021
こどもフェスタ2021 イッツ・ア・ピアノワールド
息を潜め、耳をすます。こどもたちの全集中!

2021.7/23(金・祝) 11:00 ミューザ川崎シンフォニーホール
(10:15開場/途中休憩なし、1時間プログラム)
※4歳から入場可能

出演
ピアノ:仲道祐子
※本公演に出演を予定していた小川典子氏は、右手首骨折のため出演できなくなりました。

プログラム
モーツァルト:キラキラ星変奏曲(「ああ、お母さん聞いて」による12の変奏曲 ハ長調 K.265)
モーツァルト:バターつきパン
田中カレン:ラム酒の樽、淋しい料理人、黒のタートルネック、 笛吹きと縄文土器(こどものためのピアノ小品集「愛は風にのって」より)
ショパン(リスト編):乙女の願い、春(「6つのポーランドの歌」S480 R145より)
グリンカ(バラキレフ編):ひばり
リスト:バラード第2番 ロ短調 S171

●ホール座席券

大人1,500円
こども(4歳~中学生)500円

※4歳未満のお子さまはご入場いただけません。

●オンライン鑑賞券

一般  500円
友の会 500円

ライブ+アーカイブ配信
※アーカイブ配信は翌々日正午より開始
※ライブ配信は開場時間より開始

*詳細は下記ウェブサイトでご確認ください。
問:ミューザ川崎シンフォニーホール044-520-0200

https://www.kawasaki-sym-hall.jp/festa/calendar/detail.php?id=2908

特集:フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2021
昨年、コロナ禍において先陣を切って行われた大規模音楽祭、フェスタサマーミューザKAWASAKI。感染対策を徹底し会場に観客を入れ(1/3ほどに制限)、全公演のライブ配信も行った。あの時期に1人の感染者も出さず、17回におよぶオーケストラ公演を行ったことは世界的に見ても大きなチャレンジかつ実績となった。そのサマーミューザ、今年は20公演とさらにパワーアップして7月22日から8月9日まで開催される。9つの首都圏のオーケストラに加え、オーケストラ・アンサンブル金沢と京都市交響楽団が加わった豪華ラインナップ。もちろん今年も 生音+生配信。サマーミューザおなじみの人気企画、プレトークやプレコンサートの模様もライブ配信されるので、全国どこからでも音楽祭を楽しめる。暑い夏に熱いパフォーマンスを期待したい。