7/27(日)東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団【フェスタサマーミューザ KAWASAKI 2025】

左:高関健(c)K.Miura
右:小山実稚恵(c)Hideki Otsuka

 高関健を常任指揮者に迎えてから10年、そして楽団創立50周年という節目を迎えて、意欲的なプログラミングが目立つ東京シティ・フィル。今シーズン、マーラーは特に大切にしている作曲家で、若者を意識したサマーミューザで交響曲第1番を取り上げることにも、深い意味が感じられる。『巨人』というタイトルで知られるこの作品で描かれているのは、思春期特有の苦悩と葛藤と喜びであり、自然と人間の深い結びつきにほかならない。前半で演奏されるベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番『皇帝』は、ダイナミックな箇所のみならず、たとえば第2楽章で小山実稚恵のピアノの精魂こめた弱音がどのような祈りの詩情を醸し出すかにも注目したい。

文:林田直樹

東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団(c)K.Miura

【Information】

東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
「皇帝」×「巨人」クラシックの大家たち

2025.7/27(日)15:00 ミューザ川崎シンフォニーホール
(14:00開場/14:20~プレトーク)

指揮:高関健(東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 常任指揮者)
ピアノ:小山実稚恵

プログラム
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 op.73 『皇帝』
マーラー:交響曲 第1番 ニ長調『巨人』

●ホール座席券

S席A席B席
一般6,000円5,000円4,000円
友の会5,400円4,500円3,600円

U25(小学生以上25歳以下):各席半額
※U25割引はミューザ川崎シンフォニーホールおよびチケットぴあで購入できます。
※未就学のお子さまはご入場いただけません。

*詳細は下記ウェブサイトでご確認ください。
問:ミューザ川崎シンフォニーホール044-520-0200

https://www.kawasaki-sym-hall.jp/festa/calendar/detail.php?id=4416

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