
右:東京交響楽団(c)T.Tairadate
東京交響楽団を黄金期へと導いた音楽監督ジョナサン・ノット。今回はいよいよワーグナー『ニーベルングの指環』のダイジェスト版がメイン。本来は「ラインの黄金」「ワルキューレ」「ジークフリート」「神々の黄昏」の4部作で上演には合計15時間を要する超大作を、約70分間へと凝縮した「言葉のない『指環』(マゼール編)」である。現代のファンタジー文学・映画・ゲームに影響を与えたこの音楽は、若い聴き手の心をもきっとつかむことだろう。1曲目のワーグナー『ローエングリン』第1幕への前奏曲は精妙な響きが耳を洗ってくれるし、続くベートーヴェンの8番は古典的構成美の名作で、ワーグナーとの対比は際立つに違いない。
文:林田直樹
【Information】
東京交響楽団 オープニングコンサート
音楽監督ラスト・シーズン! ノットの“言葉のない指環”
2025.7/26(土)15:00 ミューザ川崎シンフォニーホール
(14:00開場/14:20~プレトーク)
指揮:ジョナサン・ノット(東京交響楽団 音楽監督)
プログラム
ワーグナー:歌劇『ローエングリン』から 第1幕への前奏曲
ベートーヴェン:交響曲第8番 ヘ長調 op.93
ワーグナー(マゼール編):言葉のない『指環』(『ニーベルングの指環』管弦楽曲集)
●ホール座席券
S席 | A席 | B席 | |
一般 | 6,000円 | 5,000円 | 4,000円 |
友の会 | 5,400円 | 4,500円 | 3,600円 |
U25(小学生以上25歳以下):各席半額
※U25割引はミューザ川崎シンフォニーホールおよびチケットぴあで購入できます。
※未就学のお子さまはご入場いただけません。
*詳細は下記ウェブサイトでご確認ください。
問:ミューザ川崎シンフォニーホール044-520-0200
https://www.kawasaki-sym-hall.jp/festa/calendar/detail.php?id=4413
特集:フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2025
川崎の夏を彩るオーケストラの祭典が今年もやってくる!ホスト・オーケストラの東京交響楽団をはじめとする首都圏の10団体に加え、九州交響楽団が初登場。計11のオーケストラが日替わりで熱き競演をくり広げる。注目の指揮者陣には、東響の音楽監督として最後の出演となるジョナサン・ノット、東京シティ・フィル常任指揮者の高関健、神奈川フィル音楽監督の沼尻竜典、新日本フィルの前音楽監督・上岡敏之、日本フィルを指揮する下野竜也と名匠たちが揃う。一方、九響の若き首席指揮者・太田弦をはじめ、出口大地、熊倉優、松本宗利音(しゅうりひと)、小林資典(もとのり)とフレッシュな顔ぶれも。「サマーナイト・ジャズ」、歌とオルガンで楽しむ「真夏のバッハ」、小川典子がライフワークとする「イッツ・ア・ピアノワールド」など恒例企画ももちろん健在。熱い夏の到来が待ちきれない!