東京2020 NIPPONフェスティバル 共催プログラム アンセム・プロジェクト2020 in Suginami

世界の広さを体感するスペシャルコンサート!

山田和樹
C)平舘 平
 最近よく見かけるのが“東京2020 NIPPONフェスティバル”の告知。これは東京2020オリンピック・パラリンピックに向けて、スポーツはもちろん日本の文化・芸術の力を国内外に発信するイベントの総称だ。その中で注目されるのが「アンセム・プロジェクト2020 in Suginami」。東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会との共催プログラムに選ばれた本公演は、杉並区・日本フィル・杉並公会堂の長年にわたる協力関係から生まれたもの。山田和樹の指揮のもと、彼がポストを持つ日本フィルと東京混声合唱団が、東京2020大会の熱戦を彷彿させる曲、国歌や愛唱歌、杉並区ゆかりの曲を披露する。

 「アンセム・プロジェクト」自体は、東京2020大会に向けて、世界200ヵ国以上の「アンセム」(国歌や第2の国歌のような愛唱歌)を演奏すると同時に、録音、楽譜などで遺していく試み。山田和樹の先導によりすでに多方面で進行してきた。特筆されるのは世界中のアンセムを原語で歌うこと。管弦楽による国歌集は例もあるが、歌付きで網羅するのは前代未聞の快挙といえるだろう。

 今回のプログラムは、オペラの有名曲やオリンピック開催地国歌メドレー、杉並区ゆかりのアニメ主題歌メドレーなど興味津々の内容。開催地は夏季大会だけで19ヵ国あるし、“アニメの制作会社が日本で一番多い街”杉並区から生まれたアニメも多いので、いかなる曲が登場するのか大いに楽しみだ。アスリートたちの活躍で盛り上がる夏の最後に、壮大なオーケストラと合唱のサウンドで多様な世界を体感しよう!
文:柴田克彦
(ぶらあぼ2020年3月号より)

2020.8/30(日)15:00 杉並公会堂 
3/28(土)発売
問:杉並公会堂03-5347-4450
https://www.suginamikoukaidou.com