KABUKI × OPERA《光の王》記者発表会

 東京2020 NIPPON フェスティバル主催プログラムとして、2020年4月18日に開催される公演「KABUKI × OPERA《光の王》」の記者発表会が1月29日に都内で行われ、出演者の市川海老蔵や、中原俊也(JXTGエネルギー株式会社 取締役 常務執行役員)、古宮正章(東京2020組織委員会副事務総長)が登壇した。
(2020.1/29 東京都内 Photo:I.Sugimura/Tokyo MDE)

古宮正章(左)、東京オリンピック公式マスコットキャラクター、市川海老蔵(中央)、中原俊也(右)

 本公演は、歌舞伎の演目の筋書きをベースとして新たに創作されたストーリーのなかに、オペラの名曲が組み込まれ、歌舞伎とオペラという2つの異なる芸術が融合した舞台芸術として創り上げるという試み。新国立競技場に隣接する東京体育館で一夜限りの上演となる。出演は、海老蔵のほか、ソプラノのアンナ・ピロッツィ、バスバリトンのアーウィン・シュロット、ジョルディ・ベルナセル指揮東京フィルハーモニー交響楽団ほか。宗家藤間流八世宗家の藤間勘十郎が演出を手がける。現在制作中という舞台の詳細については、この日は明らかにされなかったが、歌舞伎の立ち回りや歌、ダンスなどのパフォーマンスとオーケストラのサウンドが一体となり、東西文化の融合に挑戦する稀有な舞台となる。

 東京2020オリンピック・パラリンピック文化・教育委員会の委員も務める海老蔵は、今回の公演を、オリンピック・パラリンピックが盛り上がるひとつの起爆剤にしたいという。
「オリンピックのテーマとして、“多様性と調和”、“レガシーとして未来へ継承していく”というものがありますが、オペラ、歌舞伎、さまざまな芸能はまさに多様で、それらを調和していくことも今回のひとつのテーマ。また、後々いろいろなところで上演できるように、という意味でレガシー(として残していくこと)に繋がるのではないかと思います」

 “挑戦とはなんだ”という問いかけがキャッチコピーとして掲げられているが、「なかなか挑戦しづらい世の中になってきている。何を言われても動じないようなことに挑戦していく。海老蔵としてほぼ最後の舞台(注:5月に十三代目市川團十郎白猿襲名を控える)なので、“思いを切る”というぐらいのつもりで、思い切って勤めきりたい」と、このプロジェクトへの意気込みを力強く語った。

 海外で何度かオペラを観た経験があるというが、「オペラと歌舞伎の融合には、父(十二代目市川團十郎)も挑戦していた。オペラは物語が重要だという点で歌舞伎と似ている。発祥がだいたい同じ時期で、発展の過程も似ています。私もオペラの方とはたびたび共演しています。声がものすごい迫力なので、それを計算に入れた上で、構成を考えられるというのも楽しみ」とその印象を述べた。

 チケットの販売は、まず2月14日から24日まで抽選販売(インターネット受付)が行われ、当選者が発表された後、一般販売が3月7日から開始される予定。

【公演情報】
KABUKI × OPERA《光の王》
2020.4/18(土)17:00 東京体育館

演出:藤間勘十郎(宗家藤間流八世宗家)
指揮:ジョルディ・ベルナセル
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

出演:
十一代目市川海老蔵(歌舞伎俳優)
アンナ・ピロッツィ(ソプラノ)
アーウィン・シュロット(バスバリトン)

抽選販売:2/14(金)10:00 〜 2/24(月)23:59
一般販売:3/7(土)10:00 〜 3/17(火)23:59

問:「KABUKI × OPERA」チケット販売事務局0570-78-3202
https://tokyo2020.org/jp/special/festival/kabuki-opera/