N響 特別コンサートマスター 篠崎史紀が退任

 1997年4月にコンサートマスターに就任、2000年4月からは第1コンサートマスター、現在は特別コンサートマスターとして、長年にわたり「N響の顔」として活躍してきた篠崎史紀が、2025年3月末をもって、N響を退団することが発表された。なお、任期中は今月の第九公演をはじめとして出演する公演が決まっている模様。

篠崎史紀 写真提供:NHK交響楽団

篠崎史紀さんからのメッセージ

振り返れば、N響にコンサートマスターとして入団してから四半世紀が経っていました。
それぞれの演奏会に素敵な出会いがあり、ときに別れもありました。その1つひとつがかけがえのない思い出として今思い起こされます。コンサートを通して、みなさまと共有できた感動の日々に心より感謝申し上げます。
まもなくN響は記念すべき1世紀という節目を迎えます。N響は今日、世界中の音楽ファンから期待を一身に背負い、未来を嘱望されるオーケストラへと躍進しました。これも、お客さまのお力添えのおかげだと思っています。
音楽の真髄は「再生と伝承」です。各々の演奏会で数多くのドラマを生み出してきた音楽は、人類が創造した最高のコミュニケーションツールだと感じています。これは未来永劫、N響に受け継がれていくことでしょう。
そして、私自身も次世代のため「良き地球人」を目指し、みなさまと一緒にこのN響を応援していきたいと思います。本当にありがとうございました。

「まろさん」の愛称で多くの人から親しまれ、その明るい人柄とクラシック初心者にもわかりやすい解説で、コンサート会場だけでなく、お茶の間での人気も高かった篠崎さん。長年にわたりN響のみならず、日本のクラシックシーンに多大な貢献をされた篠崎さんに、感謝とねぎらいの気持ちをお伝えしたい。

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