日本フィルハーモニー交響楽団 九州公演記者会見

 日本フィルハーモニー交響楽団が来年2月に実施する九州公演について、10月30日に杉並公会堂で記者会見を行った。日本フィルハーモニー交響楽団理事長の平井俊邦、同フィル桂冠指揮者兼芸術顧問のアレクサンドル・ラザレフ、ソリストとして同行する堀米ゆず子(ヴァイオリン)と河村尚子(ピアノ)が登壇した。

左より:アレクサンドル・ラザレフ、堀米ゆず子、河村尚子
C)山口 敦 写真提供:日本フィルハーモニー交響楽団

 45回目となる今回は、宮崎からスタートし、九州全県で10公演を行うほか、学校や病院など施設での室内楽演奏会にも取り組む。オーケストラの演目はブラームス:交響曲第1番、同:ピアノ協奏曲第2番、ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲、プロコフィエフ:バレエ音楽「ロメオとジュリエット」(ラザレフ版)。

 平井は「九州公演は1975年以来、毎年継続してきた。45年目という節目の年にラザレフと、素晴らしいソリストとで公演ができるのは喜ばしい。九州公演の特徴は地元の実行委員会との、手づくりのコンサートであること。これまでの経験で学んだ『人の心の温かさ、人の心によりそう』ことを大きなテーマとして今後も活動していきたい」と述べた。

 2010年、13年に続き3度目の同行となるラザレフは「九州は景色やホールが美しい。素晴らしいソリストとの共演ができて嬉しい。国内外問わずツアーはオケの同調力と相互の理解を深める貴重な機会。旅することで団員がオープンな気持ちになれるのは良いことだと思う。あと“打ち上げ”がいつも楽しみ(笑)」。また、自身で全10曲として編んだ「ロメオとジュリエット」組曲について「第7曲に“静寂”で終わる『ジュリエットの墓の前のロメオ』を置き、終曲を『ティボルトの死』にした。その間にムードを盛り上げる繋ぎの2曲を組み入れたい」と意欲的に語った。

 ラザレフとは11年ぶりの共演となる堀米は「来年は私のデビュー40周年。ベートーヴェン生誕250年でもあり色々と重なった。ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は譜面づらは簡単だが、一音とも気を抜けない難しい曲。歌う要素、踊る気分など、ファンタジーを持って弾きたい」と抱負を語った。河村も「ラザレフさんとは6年半ぶり。ブラームスの2番のピアノ協奏曲はシンフォニーのような大曲。マエストロ・ラザレフと“熱い”演奏をする日本フィルとの共演を楽しみにしている」と述べた。

日本フィルハーモニー交響楽団
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