沖澤のどかがブザンソン国際指揮者コンクールで優勝

 第56回ブザンソン国際指揮者コンクールのファイナルが9月21日、フランス東部のブザンソンで行われ、沖澤のどかが優勝した。沖澤は聴衆賞、および共演したオーケストラによって選ばれるオーケストラ賞もあわせて受賞した。
 結果は以下の通り。

第1位 沖澤のどか(日本)
第2位 Victor Jacob(フランス)
第3位 Haoran Li(中国)

 沖澤は青森県出身の32歳。東京藝術大学音楽学部指揮科首席卒業後、ハンス・アイスラー音楽大学ベルリン修士課程でも学び、高関健、尾高忠明、クリスティアン・エーヴァルト、ハンス=ディーター・バウムらに師事。昨年、東京国際音楽コンクール〈指揮〉でも優勝している。

 今回の受賞を受けて、「ブザンソンは課題曲が多岐に渡り、数ヵ月の準備で結果の出せるようなコンクールではありません。これまでの失敗も含めた多くの経験が結果につながったと感じており、お世話になった先生方や、応援し、支えてくれた家族、友人たちに心から感謝しています。いただいた賞に恥じぬよう、気を引き締めて精進いたします」とコメントした。

Besançon International Competition for Young Conductors
http://www.festival-besancon.com/


【Profile】
沖澤のどか(Nodoka Okisawa)

青森県出身。東京藝術大学音楽学部指揮科を首席卒業。同大学院修了。ハンス・アイスラー音楽大学ベルリン修士課程オーケストラ指揮専攻修了。
井上道義、下野竜也、ペーター・ギュルケ各氏のマスタークラス受講。2015年、フェリックス・メンデルスゾーン基金の奨学生に選出。17年、300人以上の応募から20人の1人に選ばれ、ダニエレ・ガッティとロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団によるマスタークラスに参加。19年、東京・春・音楽祭において、リッカルド・ムーティによるイタリア・オペラ・アカデミーを受講。これまでに指揮を田中良和、松尾葉子、尾高忠明、高関健、下野竜也、クリスティアン・エーヴァルト、ハンス・ディター・バウム、マヌエル・ナヴリの各氏に師事。
12年、東京都交響楽団定期演奏会にて、ジョン・ケージ作曲「エトセトラ2」を4人の指揮者の1人として指揮し、デビュー。これまでに、コンツェルトハウス・ベルリン、ライプツィヒ交響楽団、東京都交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、オーケストラ・アンサンブル金沢など多くの楽団で指揮。オペラの分野でも活躍の場を広げている。
第18回東京国際音楽コンクール〈指揮〉にて第1位及び特別賞、齋藤秀雄賞を受賞。第7回ルーマニア国際指揮者コンクー ルにて第3位受賞。第1回ニースオペラ指揮コンクールセミファイナリスト。第56回ブザンソン国際指揮者コンクール優勝。同時に聴衆賞及びオーケストラ賞を受賞。