小澤征爾が「ドイツ・グラモフォン120周年記念ガラ・コンサート」に登場!

 世界最古のクラシック・レーベル、ドイツ・グラモフォンが、今年創立120周年を迎えたのを機に世界各国で記念コンサートを開催している。日本でも12月5日にサントリーホールでガラ・コンサートを実施することになり、レーベルにゆかりの深い小澤征爾やアンネ=ゾフィー・ムターらが出演することが10月26日に発表された。管弦楽は、小澤率いるサイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)。

左:小澤征爾 C)Shintaro Shiratori
右:アンネ=ゾフィー・ムター C)Anja Frers / DG

 小澤は、大動脈弁狭窄症の治療・リハビリのため、今年8月のセイジ・オザワ 松本フェスティバル(OMF)など降板が続き、今回が初めての本格的なステージ復帰となる。本公演では、OMFでも代役を務めたベネズエラ出身の若手指揮者ディエゴ・マテウスがチャイコフスキー「交響曲第5番」などでタクトを執り、ムターとJ.S.バッハ「ヴァイオリン協奏曲第2番」やベートーヴェン「ロマンス第1番」で共演。そして、最後に小澤が登場し、ムターの独奏と共にサン=サーンス「序奏とロンド・カプリチオーソ」を披露する。カラヤンを通じて出会い、レコーディングやコンサートで数々の共演を果たしてきた小澤とムターだが、SKOとムターの共演は今回が初めて。
 長い歴史をもち、常にクラシック音楽界の中心的存在であったドイツ・グラモフォン。レーベルの歩みを象徴するような豪華な一夜となる。

〈小澤征爾 コメント全文〉
 サイトウ・キネン・オーケストラとアンネ=ゾフィー・ムターが今度初めて共演します。それを僕が指揮するので大変楽しみにしています。アンネ=ゾフィー・ムターとは、カラヤン先生がムターの最初のレコーディングをしたときに僕を呼んで、「私のレコーディングが終わったら次はセイジがやりなさい」と言われたので、ラロの「スペイン交響曲」というのを、パリだと記憶していますが、レコーディングしました。それが彼女との出会いでした。それ以来の縁で仲良くしています。彼女は本当にすばらしく、カラヤン先生が惚れ込んだだけのことはあります。

〈アンネ=ゾフィー・ムター コメント全文〉
 セイジとの出会いから30年以上がたちました。その間私は彼の指揮者としての才能と、音楽仲間としてだけではなく寛大で忠実な友人として、常に彼を尊敬してきました。彼はとても温かみがあり、心優しい人間です。それは彼とヘルベルト・フォン・カラヤンとの関係で証明されています。セイジはカラヤンを尊敬する親のように接し、二人の関係はとても誠実なものでした。このようなセイジの素晴らしい資質は、彼を類のない音楽家へと創り上げてゆきました。彼が若い音楽家たちへ注ぐ愛情は、サイトウ・キネン・オーケストラのメンバーに対しても見ることができます。本物の素晴らしい人間だけがこのような思いやりの心を持っているのです。彼は我々みんなにとってインスピレーションの源です! 私は12月5日にドイツ・グラモフォンの120周年を祝する記念コンサートで演奏できることを心待ちにしています。マエストロ オザワと音楽を創ることができることはこれ以上にない美しさと興奮なのです。

ドイツ・グラモフォン創立120周年Special Gala Concert
presented by 小澤征爾 & サイトウ・キネン・オーケストラ
2018.12/5(水)19:00 サントリーホール
問:ユニバーサル ミュージック合同会社03-4586-2341
2018.11/17(土)10:00〜発売

ユニバーサル ミュージック
http://www.universal-music.co.jp/classics/dg-gala-concert/