コンクールの課題曲を一流の合唱団で聴けるチャンス
先鋭的な現代作品の創出を軸に活動してきた東混が、アマチュアの合唱コンクールと接点を持つなんて、ひと昔前には考えられなかった貴重な機会だ。たとえばドミソの和音が鳴った時の、彼らのタイトでソリッドな響きは、アマチュアとはかなりイメージが異なる。基盤が違うから、曲の表現にも自ずと大きな違いが出てくるはず。中学生や高校生も歌うレパートリーで、どんな高みを示してくれるだろう。さらに「合唱定番曲」として、日本の合唱史の金字塔である東混 × 三善晃〈どんぐりのコマ〉なども聴ける。合唱団員や合唱指導者にとっては実地に絶対に有用だし、ふだん合唱が身近ではないという人も、この機会にぜひ合唱の魅力を再発見してほしい。指揮は東混正指揮者の大谷研二が務め、作曲家の上田真樹、首藤健太郎とのトークもある。早めに到着できる人には、18時半からお得なプレコンサートのプレゼントも。
文：宮本 明
（ぶらあぼ2018年6月号より）
2018.6/14（木）19：00 東京文化会館
問：東京混声合唱団事務局03-3200-9755
http://toukon1956.com/