N響の次期音楽監督にトゥガン・ソヒエフが決定!

©Taichi Nishimaki

 NHK交響楽団は10月30日、トゥガン・ソヒエフを音楽監督に迎えることを発表した。任期は2028/29シーズンの開幕(2028年9月)から3年間。

 ソヒエフは、トゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団の音楽監督、ベルリン・ドイツ交響楽団の首席指揮者・芸術監督、ボリショイ劇場の音楽監督・首席指揮者などを歴任。ウィーン・フィル、ベルリン・フィル、シュターツカペレ・ドレスデンをはじめ、世界の主要オーケストラに客演するほか、ウィーン国立歌劇場やパリ・オペラ座などでも活躍している。2026/27シーズンからはスイス・ロマンド管弦楽団の首席指揮者兼アーティスティック・アドバイザーを務め、2027年元日にはウィーン・フィルのニューイヤーコンサートを指揮することが決まっている。

 N響との初共演は2008年10月。ショスタコーヴィチの交響曲第5番などを指揮し、強い存在感を示した。2013年11月には定期公演に初登場。その後も2016年、2017年、2019年と共演を重ね、2023年からは4年連続で登場するなど、関係を深めてきた。約20年にわたって築かれてきた両者の信頼関係が、今回の就任へと結実した。

 また、2022年にはロシアのウクライナ侵攻をめぐり、トゥールーズ・キャピトル管とボリショイ劇場の音楽監督を辞任。その際、「音楽家には人々が互いに思いやりと尊敬の念を持ち続けるための使命がある。私たち音楽家は平和の使者なのです」との声明を発表。板挟みの厳しい状況にあっても、芸術家として貫いた真摯な姿勢は、その音楽にも通じ、聴衆や楽団員から厚い信頼を寄せられている。

 今年、創立100周年を迎えたN響。世界の第一線で活躍するソヒエフを音楽監督に迎え、次の100年に向けてどのような時代を切り拓いていくのか、新たな音楽の歴史が始まろうとしている。

 2008年にNHK交響楽団の楽員の方々と初めて共演した際、確固たるアイデンティティと歴史の風格を併せもつオーケストラを前にしているのだと、すぐさま確信しました。
 もちろん当時の私には、楽団との先々の関係がどうなるのかは分かりませんでしたが、長年にわたり幾度も共演を重ねながら、このオーケストラの多様なレパートリーに対する優れた適応力と、傑出した実力を誇る楽員の方々が織りなす上質な演奏に、いつも強い感銘を受けてきました。
 楽団と私の関係が、ごく自然なかたちで深まってきたことを大変光栄に感じています。
 今は東京に到着するたびに、「この素晴らしい演奏家の方々と、望みうる最高の環境で心ゆくまで音楽作りに集中し没頭できる場所へ帰ってきた」という実感が湧いてきます。
 また、日本で過ごすひととき、そして素晴らしい聴衆の皆さまにお会いできる機会に恵まれ、この上なく大きな喜びを感じてもいます。
 NHK交響楽団と一緒に、音楽によって日本の方々の心を繋ぐことができる——それは私にとって、何よりもかけがえのない巡り合わせです。

トゥガン・ソヒエフ

【NHK交響楽団との今後の公演】
2026.11/7(土)18:00、11/8(日)14:00 NHKホール
出演/

指揮:トゥガン・ソヒエフ
ヴァイオリン: 神尾真由子
曲目/
プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ニ長調 op.19
ショスタコーヴィチ:交響曲第8番 ハ短調 op.65

11/13(金)19:00、11/14(土)14:00 NHKホール
出演/

指揮:トゥガン・ソヒエフ
曲目/
ベートーヴェン:
序曲「コリオラン」
交響曲第2番 ニ長調 op.36
交響曲第6番 へ長調 op.68 「田園」

11/19(木)19:00、20(金)19:00 サントリーホール
出演/

指揮:トゥガン・ソヒエフ
ピアノ:アレクサンドル・カントロフ
曲目/
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 op.18
チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」op.71(ソヒエフ・セレクション)

11/22(日)15:00 NHKホール(NHK音楽祭)
※出演者・曲目は11/19、11/20と同じ

11/23(月・祝)15:30 横浜みなとみらいホール(オーチャード定期)
※出演者・曲目は11/19、11/20と同じ

NHK交響楽団
https://www.nhkso.or.jp