井上道義に『東燃ゼネラル音楽賞』

(C)Mieko Urisaka

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 2016年度の『東燃ゼネラル音楽賞』受賞者が決定し、洋楽部門本賞は、指揮の井上道義が、同奨励賞はピアノの萩原麻未が受賞した。邦楽部門は、長唄の稀音家義丸。

 同賞は1971年にモービル音楽賞として創設され、2012年6月に東燃ゼネラルグループの発足に伴い東燃ゼネラル音楽賞と改め、今年で46回目を迎える。奨励賞は1989年より日本を代表する優れた若手演奏家を讃えるために設けられた。

[贈賞理由]
井上道義:若い時から国際的な活躍を展開し、その後国内外で重要ポストを歴任し、現在もオーケストラ・アンサンブル金沢の音楽監督や大阪フィルハーモニー交響楽団首席指揮者の重責を担う井上道義氏が、咽頭癌克服後に繰り広げている活躍ぶりは、以前にもまして目を見張るものがある。コンサートオペラなど様々な分野における斬新な企画や発想、得意の近現代の作品における鋭い切れ味と核心を突いた指揮はもとより、古典派からロマン派の作品においても、より懐の深い巨大な音楽を造形するようになった。その歯に衣着せぬ発言は時に物議を醸すが、それは彼の言葉が鋭く本質を突いているからであり、日本の音楽界は心して耳を傾けるべきであろう。今後の我が国の音楽界へのさらなる影響を期待して本賞を贈る。

萩原麻未:萩原麻未さんが、1位を出さないことで有名なジュネーヴ国際音楽コンクールのピアノ部門で日本人として初めて優勝したのが2010年。その後も着実に成長を続け、協奏曲にリサイタルにとソロ活動でこの上ない集中力と自在感に富む演奏を展開し、今や我が国の音楽シーンでも欠かせない演奏家の一人となっている。その彼女が、このところ室内楽演奏にも進境著しく、共演者と繰り広げる見事な掛け合いや絶妙の間合いから生み出される充実極まりない室内楽的愉悦は、これまでの日本人ピアニストには余り見られなかった感性に彩られた非常に魅力的なものである。ソロはもとより、室内楽分野におけるこの活躍が、我が国の音楽界にさらに大きな刺激と影響をもたらすことを期待して奨励賞を贈る。

 授賞式は9月14日(水)にホテルオークラ東京で行われ、受賞記念公演は11/8(火)紀尾井ホールにて行われる。受賞記念公演には100名を抽選で招待しており、ホームページにて9月下旬から案内予定。

東燃ゼネラルグループ
http://www.tonengeneral.co.jp
東燃ゼネラル児童文化賞・音楽賞について
http://www.tonengeneral.co.jp/about/child-reward/