テューバに限界はない!
「彼はヴァイオリンで成し得ることをテューバでもやってみせた」と英国紙に賞された、同楽器の“世界唯一のソリスト”エイステイン・ボーツヴィックが、今夏マスタークラスとコンサートを行う。1966年ノルウェー生まれの彼は、シカゴ響の伝説的な奏者ジェイコブス等に師事。91年ジュネーヴ国際音楽コンクールで2つの賞を受賞後、スイス・ロマンド管やオスロ・フィルなどとの共演をはじめ、世界各地で活躍。2006年にはカーネギーホールにデビューした。活動はリサイタル、室内楽、協奏曲にとどまらず、ジャズやロックにも進出。40もの新作の委嘱・初演を行い、CDも多数リリースしている。またマスタークラスやクリニックも絶大な人気を誇り、ジュリアード音楽院などにも招かれている。
今回は、オリジナル曲のほか、バッハの無伴奏チェロ組曲やピアソラの名曲など、動きが難儀なテューバで一体どう表現するのか? 興味津々の演目を披露。マスタークラスで極意を探り、コンサートで妙技を楽しむ…。これは楽器と人間の可能性を知る希少な機会だ。
文:柴田克彦
(ぶらあぼ + Danza inside 2016年6月号から)
7/5(火)16:30 マスタークラス
19:00 コンサート
ルーテル市ヶ谷ホール
問:プロアルテムジケ03-3943-6677
http://www.proarte.co.jp