ウラジーミル・シクリャローフが【マリインスキー・バレエ】日本公演で披露する『ロミオとジュリエット』『愛の伝説』『白鳥の湖』について存分に語ってくれました。今回、日本に行くときには、マリインスキー・バレエに入団して13年目のシーズンになるベテランのプリンシパル・ダンサーです。
Q:今回日本で踊ってくださる『ロミオとジュリエット』のようにドラマティックな作品の時には、どのような役作りをされますか?
S:『ロミオとジュリエット』は、私の大好きな演目です。とても私に“近い”役で、本質的に自分に合う、とてもしっくりくる役です。この作品を踊ることができることを、神様に感謝したいと思います。ロミオ役に入る時に、長く考えることはありません。むしろ、その役から抜け出すのが大変で大変で…。
Q:『愛の伝説』はマリインスキー劇場で生まれた作品です。初演当時にこの作品を踊っていたダンサーが先生として指導してくださることはありますか?
S:『愛の伝説』が生まれたころに活躍していたレジェプムィラト・アブディエフさんに教えを請いに行きました。そこで、役作りのところからアドバイスしていただけたのです。フェルハドという役を、一から知り、掘り下げ、僕自身が納得できるように一緒に創り上げていってくれる唯一の先生、先輩は、アブディエフさんだと思ったからです。そして実際、大切なことをたくさん学ぶことができました。
Q:今回『白鳥の湖』を踊ってくださいます。このジークフリート王子役は成熟してきたでしょうか。
S:成熟…という言葉はまだ使いません。最初にお話したように、常に自分自身を超えることが大切なことですから。『白鳥の湖』は、世界中で愛され、踊られている大作です。
僕自身、100万回…とは申しませんが、たくさん踊ってきました。そしていつも感じることは、音楽の素晴らしさです。舞台に立ち、その時、その場のバレリーナとの“即興”、パートナーの踊りにインスピレーションを受け、瞬間的に自分自身の感性で踊るのです!その時に、アイコンタクトで相手と舞台を作っていく醍醐味があります。でも!何よりも感動することは、音楽の素晴らしさ!まるで毎回新しいバレエを踊っているような新鮮な感動に包まれるのです。音楽の持つ永遠の力を強く感じます。チャイコフスキーは、本当に偉大です!
Q:最後に日本のファンにメッセージをお願いします。
S:日本の皆さんは、ロシアのバレエを心から愛してくださいます。とても真剣に、そして純粋な心で僕たちの舞台を見てくださいます。そんな皆さんのために、僕はすべてを出し切って踊ります!皆さんが、僕に100パーセントの力を出す原動力となってくださるのです。
今でも忘れられないことは、前回日本で『ラ・バヤデール』を踊った時のことです。終演後、シャワーやマッサージで、僕は劇場を出るのに5時間もかかってしまいました。それでもファンの皆さんがサインを求めて待っていてくれたのです!その時の感動は、忘れられません。今年も、また秋に皆さんと会えることを、楽しみにしています。
【公演詳細】
◆マリインスキー・バレエ来日公演
《東京公演》
『ジュエルズ』 11/26(木)18:30 文京シビックホール
『愛の伝説』 11/27(金)18:30、11/28(土)13:00 東京文化会館
『ロミオとジュリエット』 11/30(月)〜12/2(水) 東京文化会館
『白鳥の湖』 12/4日(金)〜12/6(日) 東京文化会館
*詳細については下記ウェブサイトでご確認ください。
問:ジャパン・アーツぴあ03-5774-3040
http://www.japanarts.co.jp/mb2015/index.html
《三重公演》
『ロミオとジュリエット』 11/20(金)18:30 三重県文化会館
問:三重県文化会館チケットカウンター059-233-1122
http://www.center-mie.or.jp/bunka/event/detail/2238
《大阪公演》
『白鳥の湖』 11/21(土)17:00 フェスティバルホール
『ロミオとジュリエット』 11/22(日)16:00 フェスティバルホール
問:フェスティバルホールチケットセンター06-6231-2221
http://www.ytv.co.jp/event/contents/event_1728497.html?145940
《滋賀公演》
『白鳥の湖』11/23日(月・祝)15:00 びわ湖ホール
問:びわ湖ホールチケットセンター077-523-7136
http://www.biwako-hall.or.jp/performance/2015/02/13/post-21.html
《愛知公演》
『白鳥の湖』11/29(日)17:00 愛知県芸術劇場
問:中京テレビ事業052-957-3333
http://cte.jp/detail/15/151129/index.html