ショパンコンクール最年少ファイナリスト、リュー・テンヤオが満を持して初来日!

リュー・テンヤオ ©Wojciech Grzedzinski

 2025年10月、第19回ショパン国際ピアノコンクールにおいて、リュー・テンヤオは16歳で最年少ファイナリストとなり、日本の桑原志織とともに第4位を獲得、さらに最優秀協奏曲賞も受賞した。その演奏は、圧倒的な音量や技巧の誇示とは異なる方向性を持つ。自身の身体性と感性に忠実な音楽作りで、声部ごとに細やかなニュアンスを描き分け、確かな構築力と自由なしなやかさとを両立させる。コンクールではラウンドごとに持てる表現力の幅広さを示して注目を集め、拍手に応えて手でハート型を作るなどの可愛らしい所作でも話題を呼んだ。彼女は北京中央音楽院で学んだのち、ポーランドで名指導者カタジーナ・ポポヴァ=ジドロンに師事。エットリンゲン国際ピアノコンクール優勝、カーネギーホールでのリサイタルなど、すでに国際的なキャリアを積んでいる。

 そんなテンヤオがこの8月に初来日し、サントリーホールで2夜にわたり演奏を行う。12日の第1夜は、ウカシュ・ボロヴィチ指揮・N響メンバーとの共演でショパンのピアノ協奏曲第2番・第1番を披露する。13日の第2夜は、前奏曲「雨だれ」やソナタ第2番「葬送」など、コンクールを沸かせた名曲が並ぶオール・ショパン・プログラムだ。ワルシャワで発揮された彼女の才能は、日本でも瑞々しい輝きを放ってくれることだろう。その歴史的な第一歩となるステージを、ぜひサントリーホールで見届けてほしい。

文:飯田有抄

(ぶらあぼ2026年8月号より)

リュー・テンヤオ(ピアノ) オール・ショパン協奏曲&リサイタル
【第1夜:協奏曲】 2026.8/12(水)19:00
【第2夜:リサイタル】 2026.8/13(木)19:00
サントリーホール
問 テンポプリモ03-3524-1221
https://tempoprimo.co.jp

他公演
8/20(木) 大阪/住友生命いずみホール(キョードーインフォメーション0570-200-888)
8/23(日) 山形テルサホール(YTS山形テレビ023-645-1211)
※公演によりプログラムは異なります。詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。


飯田有抄 Arisa Iida(クラシック音楽ファシリテーター)

音楽専門誌、書籍、楽譜、CD、コンサートプログラム、ウェブマガジン等に執筆、市民講座講師、音楽イベントの司会等に従事する。著書に「ブルクミュラー25の不思議〜なぜこんなにも愛されるのか」「クラシック音楽への招待 子どものための50のとびら」(音楽之友社)等がある。公益財団法人福田靖子賞基金理事。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院修士課程修了。Macquarie University(シドニー)通訳翻訳修士課程修了。