
家族と一緒にクラシック・コンサートで新しい年をスタートしたい。そんなクラシック・ファンにおすすめしたいコンサートが、パシフィックフィルハーモニア東京による「北とぴあシリーズ ニューイヤーコンサート2026 in 北とぴあ」。小さなお子さん(3歳以上から入場可)も、普段はクラシックをあまり聴かない方も、ワクワクした気分で楽しめるプログラムが組まれている。
とくに注目ポイントは、俳優の南果歩が朗読を担当するプロコフィエフの語りとオーケストラのための音楽劇「ピーターと狼」。筆者は2024年に東京文化会館で上演された「木のこと The TREE」という舞台で、7歳の少女から年老いた女性までをひとりで演じた南の天真爛漫かつ変幻自在な演技に驚愕したが、「ピーターと狼」でも、ベテラン俳優ならではの巧みな語りで子どもたちの心をぐっと掴んでくれることだろう。
指揮は2011年にブザンソン国際指揮者コンクールに優勝して注目を集め、国内外のオーケストラで幅広く活躍している垣内悠希。ヨハン・シュトラウスⅡ世の喜歌劇《こうもり》序曲や「美しく青きドナウ」からは、ウィーンの年末年始の華やぎが立ち上ってくるよう。歌曲やオラトリオを得意とし、多くのコンサートでソリストを務めるソプラノの隠岐彩夏を迎えてのドヴォルザーク「わが母の教えたまいし歌」も魅力的だ。
クラシック・ファンの裾野を広げるには、言葉による語りかけや、おなじみのメロディは効果絶大。一家団欒のひとときを、ぜひ音楽とともに。
文:原典子
パシフィックフィルハーモニア東京
北とぴあシリーズ ニューイヤーコンサート2026 in 北とぴあ
2026.1/10(土)14:30 北とぴあ さくらホール
出演
垣内悠希(指揮) パシフィックフィルハーモニア東京
南果歩(朗読)
隠岐彩夏(ソプラノ)
プログラム
プロコフィエフ:語りとオーケストラのための音楽劇「ピーターと狼」
ヨハン・シュトラウスⅡ世:喜歌劇《こうもり》序曲
ロッシーニ:歌劇《セビリアの理髪師》序曲
ドヴォルザーク:わが母の教えたまいし歌
ヨハン・シュトラウスⅡ世:美しく青きドナウ 他
問:パシフィックフィルハーモニア東京 チケットデスク03-6206-7356
https://ppt.or.jp


