東京交響楽団の第1コンサートマスターに景山昌太郎が就任

景山昌太郎 ⒸEiji Yamamoto

 6月10日、東京交響楽団は、2025年9月から景山昌太郎が第1コンサートマスターに就任することを発表した。これにより、同楽団の第1コンサートマスターは、小林壱成、グレブ・ニキティンとの3名体制となる。

 景山は東京都出身、1988年生まれの37歳。東京藝術大学を首席で卒業し、同大学院在学中の2011年に渡独。その後、マクデブルク歌劇場オーケストラの副首席奏者を経て、13年からはハーゲン歌劇場オーケストラの第1コンサートマスターを務めた。ソリスト、室内楽奏者として、尾高忠明、高関健、アンナ=マリア・ヘルシング、ヨゼフ・トラフトン、ライプツィヒ弦楽四重奏団、フリッツ・ドレシャル、原田禎夫、ヨハネス・モーザーらと共演。コンサートマスターとしては、ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団、ドルトムント歌劇場、アーヘン歌劇場などへの客演経験を持つ。

 東響との初共演は「フェスタサマーミューザ KAWASAKI 2015 フィナーレコンサート」で、同楽団桂冠指揮者の故・秋山和慶が指揮したマーラーの交響曲第2番「復活」。以来、3回にわたり共演を重ね、今回の就任に至ったという。

 以下、景山のコメントを紹介する。

東京交響楽団に初めてゲスト・コンサートマスターとして演奏させていただいたのは、10年前。今年逝去された桂冠指揮者、秋山和慶氏指揮のマーラー“復活”でした。楽団にとって忘れ得ないこの年に、第1コンサートマスターに就任することは、より特別な責任を感じます。ドイツでの14年間で得た様々な出会い、経験は、私を大きく成⾧させてくれました。ノット監督の任期最終年に携われる幸運と、新たにヴィオッティ氏を迎える期待を胸に、伝統あるオーケストラの一員として、皆様と豊かな音楽を創造、共有していく所存です。
景山昌太郎

 26年4月には現音楽監督ジョナサン・ノットの後任としてロレンツォ・ヴィオッティを迎える東京交響楽団。あらたなコンマスとともに切り拓いていく楽団の新時代に期待したい。

東京交響楽団
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