第9回仙台国際音楽コンクール ヴァイオリン部門最高位は韓国のムン・ボハ

聴衆賞&審査委員奨励賞に的場桃が選出

 6月7日、第9回仙台国際音楽コンクール ヴァイオリン部門(審査委員長:堀米ゆず子)の審査結果が発表された。第1位は該当なし、第2位にムン・ボハ(韓国)が入賞した。第3位は中国のジャン・アオジュ

左より:ムン・ボハ(第2位)、ジャン・アオジュ(第3位)

第9回仙台国際音楽コンクール ヴァイオリン部門

第1位:入賞者なし
第2位:ムン・ボハ MOON Boha(韓国)
第3位:ジャン・アオジュ ZHANG Aozhe(中国)
第4位:リ・ジンジュ LI Jinzhu(中国)
第5位:パク・ソヒョン PARK Seohyeon(韓国)
第6位:キム・ハラム KIM Haram(韓国)
第6位:レイ・ハイルイ LEI Hairui(中国)

左より:リ・ジンジュ(第4位)、パク・ソヒョン(第5位)、キム・ハラム、レイ・ハイルイ(以上第6位)

 最高位に輝いたムン・ボハは2006年生まれ、名門・カーティス音楽院でアイダ・カヴァフィアンに師事。21年、若手ヴァイオリニストの登竜門であるメニューイン国際コンクールのジュニア部門で第5位に入賞している。第2位の賞金200万円に加え、最高位入賞者への副賞として、仙台フィルハーモニー管弦楽団または日本の代表的なオーケストラとの共演、リサイタル出演やCD制作の機会が贈られる。

ムン・ボハ(ファイナルより)

 セミファイナルの開催日ごとに聴衆の投票で決定する聴衆賞は、キム・ハラム(5/30)、ヴィルモシュ・チコシュ(5/31・ベルギー/ハンガリー)、的場桃(6/1・日本)の3名が受賞。また、審査委員奨励賞(セミファイナルに出場し、ファイナルに進出できなかった者のうち注目すべき才能を示した出場者に贈賞)にも的場が選出された。

左より:ヴィルモシュ・チコシュ(聴衆賞)、的場桃(聴衆賞&審査委員奨励賞)

 表彰式では審査委員長の堀米ゆず子が、長丁場にわたるコンクールを終えた指揮の広上淳一と仙台フィルハーモニー管弦楽団&山形交響楽団、スタッフ、そして審査委員陣をねぎらいながら、「予選から行われたオーケストラとの共演は、出場者の皆さんにとってこれからの大きな糧になると信じています」とコンテスタントたちにエールを送った。

※予選のみ、指揮者なしで共演

 6月8日に行われる入賞者記念ガラコンサートでは、上位3名が広上指揮・仙台フィルとの共演で、ファイナルで演奏した以下の曲目を披露する。

リ・ジンジュ/シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 op.47
ジャン・アオジュ/チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
ムン・ボハ/ブルッフ:スコットランド幻想曲 op.46

 審査の様子は同コンクールのYouTubeチャンネルにて振りかえることができる。また、ムン・ボハは今年の冬に浜離宮朝日ホールでの最高位入賞(優勝)記念リサイタルに出演予定。

文:編集部
写真提供:仙台国際音楽コンクール事務局


第9回仙台国際音楽コンクール
https://simc.jp/9th_competition/