上野星矢ら名手揃いのアンサンブル「The Sixth Sense」があなたの“第六感”を刺激する

上段左より:上野星矢、岡田 奏、西川智也
下段左より:金子亜未、濱地 宗、長 哲也 ©masahiro ono

 話題となった2021年の結成公演を聴かれた方も多いのでは? 木管五重奏+ピアノのアンサンブル「The Sixth Sense(ザ・シックスセンス)」が第一生命ホールの「ごほうびクラシック」に登場する。世界的な評価を受ける上野星矢(フルート)をはじめ、金子亜未(オーボエ)、西川智也(クラリネット)、長哲也(ファゴット)、濱地宗(ホルン)、岡田奏(ピアノ)という豪華なメンバーによる演奏は、楽器の色彩感、圧倒的なテクニック、そして各所に聴かせるエスプリとセンス溢れた音楽性によって、新しい時代の到来を実感させてくれるものだった。

 今回の「ごほうびクラシック」では、ビゼー「カルメン組曲」(木管五重奏版)、プーランク「六重奏曲」、ガーシュイン「ラプソディ・イン・ブルー」が取り上げられる。プーランクの「六重奏曲」はこの編成のために書かれた作品で、それぞれの楽器の魅力を知ることが出来る名曲だが、編曲作品ふたつも興味深い。「カルメン」はスペインを舞台にしたフランス語のオペラで、スペイン的な明るさ、フランス的な色彩も盛り込まれた傑作。お馴染みのメロディもたくさんあるだろう。「ラプソディ・イン・ブルー」はシンフォニック・ジャズを開拓した作品で、ピアノも活躍するが、冒頭に登場するクラリネットのグリッサンドなど、各楽器の魅せどころも多い。それを木管五重奏+ピアノという編成で、どう聴かせてくれるか。聴き手それぞれの“シックスセンス”をかき立てる演奏に期待したい。

文:片桐卓也

(ぶらあぼ2025年6月号より)

ごほうびクラシック 第14回 The Sixth Sense(木管五重奏+ピアノ)
2025.9/7(日)14:00 第一生命ホール
問:トリトンアーツ・チケットデスク03-3532-5702
https://www.triton-arts.net