アジア人として初、チョン・ミョンフンがミラノ・スカラ座次期音楽監督に就任!

 伝統と格式を誇るオペラの殿堂、ミラノ・スカラ座の次期音楽監督に、世界的指揮者のチョン・ミョンフンが就任することが発表された。2027年からの3年契約。250年近い歴史をもつスカラ座で、アジア人として初めての音楽監督となる。

提供:東京フィルハーモニー交響楽団 (C)上野隆文

 スカラ座のホームページによれば、「ミラノ市民から最も愛されているアーティストのひとりで、音楽監督以外で、スカラ座の国際的な名声に最も貢献している指揮者」とし、「オーケストラ指揮者に加え、ピアニストとしても活躍する同氏は、1989年以来、ミラノ・スカラ座のシーズンやツアーに常に登場し、9つのオペラ作品を指揮、84回の公演と141回のコンサートに出演している」。この点においても音楽監督を除けば、最多出演回数を保持するという。

 チョン・ミョンフンは現在、ドレスデン国立歌劇場管の首席客演指揮者、東京フィル、フランス国立放送フィルの名誉音楽監督、KBS交響楽団桂冠指揮者などを務め、これまでにも数多くの役職を歴任してきた。2008年には指揮者として初めてユニセフ親善大使に就任。音楽を通じた平和活動・社会貢献にも力を注ぐ。イタリアでは22年6月に、イタリア共和国功績勲章であるグランドオフィサーの称号を、長年にわたる同国の文化発展への貢献に対して受勲している。

 日本においては、2001年に東京フィルハーモニー交響楽団のポストに就任、16年からは名誉音楽監督を務めるなど、四半世紀にわたる特別な関係を築いてきた。それは、マエストロが東京フィルを「日本の家族」と呼ぶほどまでに深まっている。

宮崎国際音楽祭2025のリハーサルより チョン・ミョンフン(中央)
提供:宮崎国際音楽祭 (C)K.Miura

 23年3月からは、ミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団として初めての名誉指揮者に就任しており、スカラ座のオーケストラ、合唱団とは長年にわたり緊密な関係をあたためてきた。今年9月には、ソリストに藤田真央を迎えての日本ツアーも予定しており、音楽監督就任前にこのコンビの演奏をいち早く聴ける貴重な機会となるだろう。

 また、マエストロは現在開催中の宮崎国際音楽祭に出演するため日本に滞在中。オーケストラコンサートの指揮に加え、ピアニストとして出演する室内楽公演も開催される。
 そして東京フィルとは今年10月の定期公演に出演し、その後2週間にわたるヨーロッパツアー(7都市8公演)を予定している。

ミラノ・スカラ座
https://www.teatroallascala.org/en/

提供:宮崎国際音楽祭 (C)K.Miura

《チョン・ミョンフン 今後の来日予定》

宮崎国際音楽祭2025

演奏会〔4〕ピアニスト チョン・ミョンフン
「自らの内なる音を聴く」~究極の室内楽への旅

2025.5/15(木)19:00 メディキット県民文化センター 演劇ホール

演奏会〔5〕マエストロ チョン・ミョンフン
「ブラームスの殿堂」~協奏曲と交響曲の大伽藍

2025.5/17(土)15:00 メディキット県民文化センター アイザックスターンホール


30周年記念演奏会
「苦悩を突き抜け歓喜にいたれ」~ 30年を音祝ぐ

2025.5/18(日)15:00 メディキット県民文化センター アイザックスターンホール

https://www.mmfes.jp/2025/

チョン・ミョンフン指揮
ミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団 ピアノ:藤田真央

2025.9/20(土)15:00 札幌コンサートホール Kitara
9/22(月) 、9/24(水)各日19:00 サントリーホール
9/23(火・祝)14:00 横浜みなとみらいホール
9/26(金)18:45 愛知県芸術劇場 コンサートホール
9/27(土)14:00 フェニーチェ堺

*プログラムは公演により異なります。
https://tempoprimo.co.jp/stage/y2025/fds

東京フィルハーモニー交響楽団 10月定期演奏会

第1024回 オーチャード定期演奏会 
2025.10/5(日)15:00 Bunkamura オーチャードホール
第1025回 サントリー定期シリーズ 
10/16(木)19:00 サントリーホール
第174回 東京オペラシティ定期シリーズ
10/20(月)19:00 東京オペラシティ コンサートホール


https://www.tpo.or.jp