
愛知室内オーケストラ(ACO)の第89回定期演奏会では、戦後のアメリカを代表するふたりの作曲家、ジョン・ウィリアムズとジョン・コリリアーノの協奏曲に、シューベルトの溌剌とした歌謡性を堪能できる交響曲第3番を組み合わせたプログラムが披露される。指揮を務めるのはACO首席客演指揮者兼アーティスティック・パートナーの原田慶太楼。コンチェルトのソリストには、ACO首席客演オーボエ奏者の山本直人とクリーヴランド管弦楽団首席打楽器奏者のマーク・ダモラキス、ふたりの名手が登場する。
原田はウィリアムズのオーボエ協奏曲を「オーボエという楽器の可能性を最大限に引き出す、人間味あふれる音楽」だと語る。またコリリアーノの打楽器協奏曲「奇術師」では、「打楽器の世界の無限の可能性を、木、金属、皮という3つの素材を通して探求する」という。現代アメリカ音楽の深い抒情性とシューベルトの素朴で実直な歌心とのコントラストを存分に楽しみたい。
文:八木宏之
(ぶらあぼ2025年5月号より)
原田慶太楼(指揮) 愛知室内オーケストラ
第89回 定期演奏会
2025.7/26(土)14:00 東海市芸術劇場
問:愛知室内オーケストラ052-211-9895
https://ac-orchestra.com