子どもたちがオペレッタをPR!?――Future for OPERA in Ota,Tokyo 「こども記者会見」

大田区・区民参加型プロジェクトでJ.シュトラウスⅡ世《こうもり》全幕を上演!

 J.シュトラウスⅡ世のオペレッタ《こうもり》全幕上演を目指す、大田区文化振興協会の主催事業「Future for OPERA in Ota,Tokyo」(アプリコオペラ)。区民参加型の本プロジェクトでは、公募の合唱団の本番出演に加え、子ども向けのワークショップも多数展開されている。その一環で発足したジュニアコンサートプランナー隊が、本公演(8/31・9/1)まで1ヵ月を切った8月8日に、大田区民プラザにて「こども記者会見」を実施。《こうもり》の魅力を多くの人に伝える広報・宣伝を担う子どもたちが、司会進行や質疑応答まですべて自分たちの手で行った。吉田貴至(公演プロデューサー)、山下裕賀(8/31・オルロフスキー公爵役)、河向来実(9/1・イーダ役)らも登壇、ジュニアコンサートプランナーを温かく見守った。

 会見はプロジェクトおよび公演の説明からスタートした後、子どもたちが制作したPR映像を2本上映。1本目の動画では《こうもり》の序曲をBGMに、登場人物を模した手作りの紙コップ人形とともにストーリーやコンサートの魅力が紹介された。

ジュニアコンサートプランナー制作のPR動画

 2本目はインタビュー動画。話し合いを重ね考え抜いた質問を、大沼徹(8/31・アイゼンシュタイン役)、宮地江奈(8/31・アデーレ役)、合唱団員2名ら出演者にぶつけた。

ジュニアコンサートプランナー制作のインタビュー動画

 続いて質疑応答コーナー。“子ども記者”からは登壇者に様々なクエスチョンが投げかけられ、「イーダはアデーレのことが好きだと思いますか?」という質問に「お姉ちゃん(アデーレ)のことを賢く、かわいらしい女性として憧れていると思って演じています」と答えた河向に、「本心は…?」とさらに切り込むなど、闊達な雰囲気で進行した。

 出席した大人の記者からの「皆さんが作ったPR動画をどんな人に見てもらいたいですか?」という問いに対して、ジュニアコンサートプランナーは「最初にみんなで集まった時に、『オペラ(オペレッタ)は大人が楽しむもので、小さい子どもは楽しめないんじゃないか』という意見も出ました。だから、“そういう子たちも行きたくなるように”ということを気を付けながら、小さい子どもに向けた動画を作りました」と回答。この日に向け子どもたち一同、試行錯誤を重ねたことが窺えた。

 会見の最後には、出席者に向けた「うたのプレゼント」として山下・河向・吉田(ピアノ)による劇中歌〈シャンパンの歌〉が披露され、華々しく「こども記者会見」を締めくくった。コロナ禍を挟み、6年越しの悲願の全幕上演となる「アプリコオペラ」。大人も子どもも一体となり、ますます盛り上がりを見せる本プロジェクト、その成果をぜひ会場で見届けたい。

写真提供:大田区文化振興協会

【Information】

Future for OPERA in Ota,Tokyo2024(アプリコオペラ)
J.シュトラウスⅡ世 オペレッタ《こうもり》全幕

2024.8/31(土)、9/1(日) 各日14:00

大田区民ホール・アプリコ
問:大田区民ホール・アプリコ03-5744-1600
https://www.ota-bunka.or.jp
※配役などの詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。