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作曲家の横顔 ~脇道コラム集~『シェーンベルクとは誰か?/誰だったのか?』
生誕150年を迎えるアルノルト・シェーンベルクは、今でもなお「現代音楽」の嚆矢としてその名を挙げられます。
「浄められた夜」や「グレの歌」などの作品でみられるように、ロマン派音楽の語法・技術を完全に手中に収めながら、かの有名な「十二音技法」を編み出し新たな道へと歩みを進めたシェーンベルク。このコラムでは、彼やその作品について、音楽学者の長木誠司さんが音楽史の観点から論じています。
文:長木誠司
シェーンベルクとは誰か?/誰だったのか?
2024年は、オーストリアの作曲家アーノルト・シェーンベルクが生まれてから150年の記念年になる。そうした特別の年でないと作品が演奏されないというのも困りものだが、普段はなかなかできない企画が登場するのは喜ばしい。
21世紀も四半世紀を過ぎようとしている現在にあっても、まだ「現代音楽」というものの発端に1世紀半も前に生まれたシェーンベルクの名を挙げることにさして違和感を覚えないのはなぜだろう? もちろん、この半世紀ほどの間にこの作曲家の作品演奏頻度は格段に上がったし、すでに演奏スタイルの変遷すら幾度か生じている。それに、かつては現代音楽専門の演奏家しか採り上げなかったその作品を、もうごく普通の演奏家が定期公演やリサイタルで採り上げるようになってきた。にもかかわらず、それらはモーツァルトやベートーヴェン、ブラームス、ワーグナー、マーラーといった、同じドイツ語圏の作曲家たちと比べて、明らかに人気がない……
シェーンベルク 弦楽四重奏曲 全曲演奏会 生誕150年に寄せて
2024.4/6(土)14:00 東京藝術大学奏楽堂(大学構内)
※公演時間:約6時間(休憩3回含む)
休憩時に浅井佑太(お茶の水女子大学音楽表現コース 助教)によるスペシャルトークを予定
●出演
ディオティマ弦楽四重奏団
ヴァイオリン:ユン・ペン・ジャオ、レオ・マリリエ
ヴィオラ:フランク・シュヴァリエ
チェロ:アレクシス・デシャルム
ヴィオラ:安達真理
チェロ:中実穂
ソプラノ:レネケ・ルイテン
●曲目
シェーンベルク:
弦楽四重奏曲 ニ長調
弦楽四重奏曲第3番 op.30
弦楽四重奏曲第1番 ニ短調 op.7
弦楽四重奏曲第2番 嬰ヘ短調 op.10(ソプラノと弦楽四重奏版)
弦楽四重奏曲第4番 op.37
プレスト ハ長調
スケルツォ ヘ長調
「浄められた夜」op.4
●料金(税込)
¥7,500
U-25¥2,000
生誕150年に寄せて
4/11(木)19:00 東京文化会館(小)
●出演
ヴァイオリン:豊嶋泰嗣、橘和美優
ヴィオラ:中村洋乃理
チェロ:横坂源
コントラバス:幣隆太朗
フルート:甲斐雅之
クラリネット:コハーン・イシュトヴァーン
ホルン:福川伸陽
打楽器:竹島悟史
バリトン:与那城敬
ピアノ:兼重稔宏、佐藤卓史
オルガン:大木麻理
●曲目
J.シュトラウス2世(シェーンベルク編):ワルツ「南国のバラ」op.388
J.シュトラウス2世(ウェーベルン編):宝のワルツ op.418
J.シュトラウス2世(ベルク編):ワルツ「酒、女、歌」op.333
J.シュトラウス2世(シェーンベルク編):皇帝円舞曲 op.437
マーラー(シェーンベルク編):「さすらう若人の歌」
シェーンベルク(ウェーベルン編):室内交響曲第1番 ホ長調 op.9
ブルックナー(H.アイスラー編):交響曲第7番 ホ長調 WAB107より第3楽章
●料金(税込)
¥5,000(全席指定)
U-25¥2,000
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