東京・春・音楽祭公式ウェブサイトで掲載中の「春祭ジャーナル」。音楽祭のプログラムや出演アーティストの魅力を紹介する人気コーナーから、選りすぐりの記事をPick Up!
「ネット席」配信を担うエンジニアに聞いてみた【前/後編】
「東京・春・音楽祭2024」では、ほぼ全ての公演のライブ・ストリーミング配信(有料)が行われます。対象公演数はなんと60以上。会場に足を運ぶことが難しくても、美しい映像とクリアな音質で、しかも手頃な価格でお好みの公演を楽しむことができます。
この配信サービスを実現しているのが、株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)の協力です。ライター・かのうよしこさんが、2021年の有料配信スタートから携わっているIIJネットワーク本部コンテンツ配信サービス部配信ビジネス課長 渡辺文崇さんを取材。これまでの配信の苦労やクラシック音楽ならではの難しさなど、様々な裏話が語られています。
取材・文:かのうよしこ
【前編】
東京春祭からのリクエストは「ストリーミング配信を継続していくこと」
「東京・春・音楽祭」ストリーミング配信を担うIIJ、毎年変わる配信環境、そのワケは?
── IIJは格安SIMやスマホのイメージが強いですが、通信事業者として1990年代という黎明期から動画配信に取り組んできた企業としても知られています。渡辺さんご自身は、いつ頃から配信業務に関わってこられたのでしょうか。
渡辺:もともと私は美大を卒業してデザイナーとして仕事を始め、放送業界で新しい放送のサービスをどんどんつくるというようなことを長いことやっていました。「そろそろ何か、新しいことをやりたいな」と思っていた時にIIJから声をかけてもらって、今に至ります。インターネットを通じての映像配信には、もう20年位関わってきている、ということになりますね。「東京・春・音楽祭」(以下、東京春祭)には、3年前の有料配信から関わり始めて、2024年で4回目の配信対応となります……
【後編】
フラッと、気軽に、コンサートを体験してもらいたい。その為に最適な配信環境を考え続ける。
膨大な公演数のストリーミング配信をこなすため、毎年運用をスリム化
── 東京春祭は期間中に全60〜70公演、更に同日複数公演ということもあります。これらの配信を運用するにあたってのご苦労について、お伺い出来ますか。
渡辺:運用面は、私にとって最も頭の痛いところです。初年度(2021年)は20人位いる配信チームの総力を上げて、という感じで体制を組みました。機材を運搬して設置して動作確認して、配信テストして本番配信して。4会場同時、ということもありましたので、そういうときは4会場全てに複数のカメラと人員を配置して、配信運用する人、配信監視する人、スイッチングする人、字幕を入れる人……1公演に対してかなりの人数を配置しなければならなくて……これは、相当、大変でした……
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