アンヘル・ルイス・サンチェス=モレノが第1位、日本の榎かぐやが奨励賞!
10月8日、第13回 国際オーボエコンクール・東京の本選が武蔵野市民文化会館にて開催され、以下の通り入賞者が決定した。
第1位[大賀賞]
アンヘル・ルイス・サンチェス=モレノ Ángel Luis Sánchez Moreno(スペイン)
第2位
ソン・ヒョンジョン Hyun Jung Song(韓国)
第3位
レオニードゥ・スルコフ Leonid Surkov(ロシア)
入賞
アレクサンダー・クリメル Alexander Krimer(ドイツ)
榎かぐや Kaguya Enoki(日本)
ハビエル・アヤラ Javier Ayala(スペイン)
聴衆賞
アンヘル・ルイス・サンチェス=モレノ(スペイン)
奨励賞
榎かぐや(日本)
1985年より、公益財団法人ソニー音楽財団により3年毎に開催されている本コンクール。2021年に開催予定だった第13回は新型コロナウィルスの影響で延期、今年開催される運びとなり、4月より順次審査が実施されていた。オーボエのコンクールとしては世界的にみてもトップクラスであり、アレクサンドル・ガテ(第6回/パリ管首席)、ルーカス・マシアス・ナバロ(第8回/元ロイヤル・コンセルトヘボウ管首席)、荒木奏美(第11回/読響首席契約)らを輩出。オーボエ奏者にとっての国際的な登竜門として、広く世界に認知されている。
第1位に輝いたアンヘル・ルイス・サンチェス=モレノは、1995年マドリード生まれ。同地にあるソフィア王妃高等音楽院にて、ビクトル=マヌエル・アンチェル=エステバス、そして本コンクールの審査委員長でもあるハンスイェルク・シェレンベルガーに師事。その後、フライブルク音楽大学を経てフリーランスとして活動しており、クラウディオ・アバドが創設したモーツァルト管弦楽団のほか、バイエルン放送響、マーラー室内管など名だたるオーケストラに出演している。
第2位のソン・ヒョンジョンは、現在ハンス・アイスラー音楽大学に籍を置き、ベルリン・フィルのカラヤン・アカデミーでクリストフ・ハルトマンから薫陶を受けている。第3位のレオニードゥ・スルコフも同じくベルリン(ベルリン芸術大学)で学んでおり、NDRエルプフィルハーモニー管弦楽団アカデミーで研鑽を積んでいる。昨年日本音楽コンクールで第1位を獲得し、今年10月よりパシフィックフィルハーモニア東京に入団した榎かぐやは奨励賞に輝いた。
本選翌日の10月9日には入賞者&審査委員コンサートが開催され、第1位から第3位までの入賞者に加え、シェレンベルガーを筆頭とする審査委員陣、そして公式伴奏者を務めた毛利文香ら(デュオ/室内楽伴奏)や東京フィルハーモニー交響楽団(管弦楽伴奏)が出演。コンクールの課題曲を中心に多彩な楽曲が披露され、さながら“オーボエの響宴”といった様相を呈した。
ハイレベルなコンクールでしのぎを削った若き精鋭たちが、これからどのように世界へと飛び立っていくのか。目が離せない。
国際オーボエコンクール・東京
https://oboec.jp
※コンクールの詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。