第536回日経ミューズサロン ヴァルヴァラ ピアノ・リサイタル

若手登竜門の覇者が洒脱な佳品で紡ぐ至福のひととき

(c)Sergio Lopez Isla

 ヴァルヴァラは、ミハイル・ヴォスクレセンスキーにエフゲニー・コロリオフと、名教師たちの薫陶を受けたピアニスト。2012年にゲザ・アンダ国際ピアノコンクールで優勝し、「魅力的な芸術家にして洗練された音楽家」「詩情溢れる演奏」と絶賛され、世界的な注目を集めるようになった。インバルにジンマン、フェドセーエフなどの名指揮者と協奏曲で共演を重ね、信頼も厚い彼女。現在は多彩なプログラムによるリサイタルの開催や音楽祭への出演に加え、室内楽奏者としても国際的な活躍を見せている。

 今回のリサイタルでは、モンポウの「ショパンの主題による変奏曲」をはじめ、ラヴェルの「ラ・ヴァルス」、チャイコフスキーの小品や「眠れる森の美女」(プレトニョフによるピアノ独奏編曲版)といった、優雅さやドラマ性に満ちた楽曲が並ぶプログラムを披露。ヴァルヴァラの演奏の美質を存分に味わうことのできる内容となっている。
文:長井進之介
(ぶらあぼ2023年7月号より)

2023.7/25(火)18:30 日経ホール
問:日経公演事務局03-5227-4227 
https://stage.exhn.jp