プラチナ・シリーズ第1回 ベルリン・フィルハーモニック・ウィンズ ~世界最高峰オーケストラの精鋭たち~

“モクゴ”、ここに極まれり

(c)Pacific Music Festival

 木管五重奏は室内楽であると同時に、5本の異なる管楽器によるソリストの競演という性格も持つ。それがベルリン・フィルで席を並べてきた顔ぶれとなれば、極上の音楽体験は保証済みというもの。

 今回のメンバーで最年長はアンドレアス・ブラウ(在籍は1969〜2015年)。カラヤン時代の黄金期に入団を果たした頃から、演奏スタイルの国際化の中でドイツのフルートが歩むべき道を、彼は既に極めていた。アバドやラトルの時代を迎えても、その雄弁な笛が合奏を牽引していた姿は記憶に新しい。かたやイギリス出身のジョナサン・ケリー(同2003年〜)もまた、カラヤン指揮のレコードに聴くオーボエの音に魅了された学生時代から“ジャーマン・スタイル”の未来像を追い求めてきた吹き手だ。

 こうしたプレイヤーがトップの座をしめる木管セクションでも、現役最古参の首席奏者がファゴットのシュテファン・シュヴァイゲルト(同1985年〜)。日本でも人気のサラ・ウィリス(同2001年〜)は、2番・4番奏者としてホルン・セクションを盤石の安定感で支え、近年はソロ活動も盛んだ。クラリネットのアレクサンダー・バーダー(同2006年〜)は我が国での知名度こそ低いかもしれないが、彼の参加した「兵士の物語」のCDを聴いて「ベルリン・フィルは2番奏者までこの巧さなのか!?」と、半ば失礼ながら驚いた経験が筆者にはある。

 ドイツが世界に誇るオーケストラの縮図にして、歴史の語り部ともいえるアンサンブル。プログラムはベートーヴェンの弦楽五重奏曲の編曲版やホルスト「木星」など変化に富み、盛りだくさん。来日を楽しみに待とう。
文:木幡一誠
(ぶらあぼ2023年4月号より)

※本公演は、ジョナサン・ケリー(オーボエ)に代わり、アンドレアス・ヴィットマン(オーボエ)が出演いたします。
詳細は下記ウェブサイトでご確認ください。(4/5主催者発表)

【一部出演者変更】プラチナ・シリーズ第1回

※本人の都合により、シュテファン・シュヴァイゲルト(ファゴット)に代わり、リッカルド・テルツォ(ファゴット)が出演いたします。また、曲目を下記のとおり変更いたします。(6/26主催者発表)
【一部出演者及び曲目変更】プラチナ・シリーズ第1回

[曲目]
モーツァルト(U.G.シェーファー編曲):オペラ『コジ・ファン・トゥッテ』のハルモニームジークより
 序曲
 「僕のドラベッラには」
 「お手をどうぞ」
 「恋は小さな泥棒」
 「二組の花婿と愛らしい花嫁に祝福あれ!」
ベートーヴェン(M.レヒトマン編曲):弦楽五重奏曲 変ホ長調 Op.4(木管五重奏版)
クルークハルト:木管五重奏曲 Op.79
ボザ:スケルツォ Op.48
バーンスタイン(R.プライス編曲):『ウエスト・サイド・ストーリー』組曲より
 「アイ・フィール・プリティ – トゥナイト」
 「マリア」
 「アメリカ」
マランド(J.シュマイザー編曲):オレ・グァッパ
ロドリゲス(J.シュマイザー編曲):ラ・クンパルシータ
アブレウ(J.シュマイザー編曲):ティコ・ティコ

2023.7/18(火)19:00 東京文化会館(小)
問:東京文化会館チケットサービス03-5685-0650 
https://www.t-bunka.jp