山田和樹が“大阪4オケ”を指揮、メンデルスゾーンの名作から秘曲まで一挙披露!

左より:山田和樹 ©Benjamin Ealovega/小林愛実 ©Shuhei Tsunekawa/周防亮介 ©JUNiCHIRO MATSUO/小森輝彦

 2022年に住友生命いずみホールで開催され、大きな話題となった「シューベルト交響曲全曲演奏会」が、テーマをメンデルスゾーンに替えて戻ってくる。前回、大阪4オケから独自のサウンドと魅力を引き出してみせた指揮者・山田和樹と、絶妙なプログラムを組み立てた同ホール音楽アドバイザーの堀朋平。二人が企画・監修を務める「メンデルスゾーン——光のほうに」は、25年1月に開催される。何故メンデルスゾーンなのか。記者発表の場で山田は「直観的に、4オケの聴き比べにはちょうど良いと思ったのです。シューベルトがメロディの人なら、メンデルスゾーンはハーモニーの人。奇跡のような和音でドラマを創出しています」と語る。

 注目のプログラムについて堀は、「メンデルスゾーンの光と闇を表現しました。Vol.1(管弦楽:大阪響)は交響曲第4番『イタリア』を中心とした光溢れる祝祭的なイメージに対して、Vol.4(大阪フィル)は交響曲第3番『スコットランド』を軸に、ピアノ協奏曲第2番(独奏:小林愛実)ほか短調の曲で、凍てつく風景を表現。コントラストを付けました」とコメント。Vol.2(関西フィル)では合唱付きの交響曲第2番「讃歌」とヴァイオリン協奏曲 ホ短調(独奏:周防亮介)、Vol.3(日本センチュリー響)では大曲のオラトリオ「エリヤ」(小森輝彦ほか)が演奏される。合唱は東京混声合唱団。

 大阪4オケの楽員や事務局員が揃って「山田マエストロと音楽を作りたい!」と万難を排し集結する渾身の企画。山田は「僕も初めて指揮する曲が何曲かあります。『エリヤ』をお聴きいただけるのは嬉しい!」と語る。この企画を通して、メンデルスゾーンの新たな魅力に出会えるはずだ。
文:磯島浩彰
(ぶらあぼ2024年12月号より)

メンデルスゾーン——光のほうに Vol.1〜4
Vol.1 2025.1/22(水)19:00 Vol.2 1/25(土)16:00
Vol.3 1/26(日)16:00 Vol.4 1/29(水)19:00 大阪/住友生命いずみホール
問:住友生命いずみホールチケットセンター06-6944-1188
https://www.izumihall.jp
※公演によりプログラムが異なります。詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。