二胡の名手が魅せる無限の可能性
2本の弦しか持たない「二胡」だが、その可能性は「無限」だ。そんな思いを込めて、中国で屈指の名手であり、国際的に活躍する趙磊が2010年から続けているシリーズ「無限動」。古今東西の幅広いジャンルから、選りすぐった名曲を取り上げる話題のステージが、東京・愛知・札幌の3ヵ所で開催される。
上海出身の趙は、中国の登竜門で実績を重ね、東儀秀樹(雅楽)や松居慶子(ジャズピアノ)ら多彩なアーティストとコラボレーションを行ってきた。今回はピアノの阿部篤志のほか、フルートの齋藤友紀(9/6,9/9)、馬頭琴のアスハン(9/12)との共演。二胡の持つ独特の音色に様々な要素が絡み合い、新たな響きの扉を開ける。
3年ぶりの来日となる今回は、この楽器のために書かれた王建民「二胡狂想曲第一番」から、「蘇州夜曲」「キルギスタンの歌」といった東洋の調べ、マスネ「タイスの瞑想曲」ほかクラシックの名曲、さらに、ピアソラ「カフェ1930」やガルデル「ポル・ウナ・カベサ(首の差で)」など熱いタンゴまで、彩り豊かに弾き尽くす。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2022年8月号より)
2022.9/6(火)19:00 愛知県芸術劇場(小)
9/9(金)19:00 東京/ムジカーザ
9/12(月)18:30 札幌/ザ・ルーテルホール
問:日本楽友協会 maeda@c-selah.jp
https://www.jmassoc.info