クァルテット・インテグラが編集部来訪

大みそかに「ラズモフスキー」三部作に挑む!

 10月19日、2015年に桐朋学園に在学中のメンバーにより結成されたクァルテット・インテグラが、取材のため初めて編集部を訪問してくれました。若手の常設クァルテットの活躍が目立つ昨今ですが、そのなかでも次世代を担う筆頭格として進境著しい4人(三澤響果さん、菊野凛太郎さん、山本一輝さん、築地杏里さん)です。

前列:築地杏里 後列左より:三澤響果、菊野凛太郎、山本一輝

 結成は、三澤さん、菊野さんが高校2年生、山本さん、築地さんが大学2年生のとき。室内楽の授業でグループを組んだことがきっかけだそうです。学年の違いも、それほど気にならなかったとか。インタビューも和やかな雰囲気で進行しました。
 この日の話題は、毎年大みそかに東京文化会館でおこなわれている恒例の「ベートーヴェン弦楽四重奏曲【9曲】演奏会」について。インテグラは今年が初参加となります。プログラムは「ラズモフスキー第1番〜第3番」。言うまでもなく、ベートーヴェンは弦楽四重奏団にとって最も重要なレパートリーですが、「終わりがなく、常に発見がある」存在とのことで、彼らの思い入れも並々ならぬものがある様子。「ラズモ」2番、3番は、今回が初披露となるそうで、年の瀬にどんな演奏を聴かせてくれるのか、室内楽好きなら聴き逃せないところです。
 今後取り組んでいきたいレパートリーについて訊かれて、山本さんが「クラシック界を0.1ミリ進められるプログラム」と答えていたのが非常に印象的でした。インタビューの詳細は、ぶらあぼ12月号(11/18発行)に掲載予定。お楽しみに!

16年連続 第16回
ベートーヴェン弦楽四重奏曲【9曲】演奏会

2021.12/31(金)14:00開演(終演21:30頃) 東京文化会館 小ホール

クァルテット・インテグラ(三澤響果/菊野凛太郎/山本一輝/築地杏里)
弦楽四重奏曲 ヘ長調 Op.59-1「ラズモフスキーNo.1」
弦楽四重奏曲 ホ短調 Op.59-2「ラズモフスキーNo.2」
弦楽四重奏曲 ハ長調 Op.59-3「ラズモフスキーNo.3」

クァルテット・エクセルシオ(西野ゆか/北見春菜/吉田有紀子/大友肇)
弦楽四重奏曲 変ホ長調 Op.127
弦楽四重奏曲 変ロ長調 Op.130
弦楽四重奏曲 変ロ長調 Op.133「大フーガ」

古典四重奏団(川原千真/花崎淳生/三輪真樹/田崎瑞博)
弦楽四重奏曲 嬰ハ短調 Op.131
弦楽四重奏曲 イ短調 Op.132
弦楽四重奏曲 ヘ長調 Op.135

問:ミリオンコンサート協会 03-3501-5638
http://www.millionconcert.co.jp/concert/detail/2021_12/guide/211231beethoven_sq.html