世界が注目する若きギターの名手・山田唯雄が爪弾く色とりどりの「唄」

©Alexandra Münch

 Hakuju Hallの名物企画「リクライニング・コンサート」に、ギタリストの山田唯雄(いお)が登場する。国際コンクールでの上位入賞歴も夥しい俊英。直近でも、2023年ミケーレ・ピッタルーガ国際ギターコンクールで日本人として30年ぶりの優勝を果たし大きな注目を集め、翌年にはチリのDr.ルイス・シガール国際音楽コンクールでも日本人初となる優勝。国際舞台で着実に評価を高めている。

 山田の音は輪郭が明確で、しかしどこか艶を帯びる。そして多彩なニュアンス。刻々と変化する豊かな表情に耳が自然と引き込まれる。リクライニング・シートに深く身を委ねて耳を澄ますこのコンサートなら、音色の微細な変化や余韻を、より近くに感じ取ることができるだろう。

 プログラムには、ソルの「村人の幻想曲」、カステルヌオーヴォ=テデスコの「組曲」、そしてレゴンディ「ドン・ジョヴァンニ幻想曲」といった、構成の大きな作品が並ぶ。いずれもギター音楽の多彩な表情をじっくりと味わえるレパートリーだ。一方で、武満徹編「早春賦」や「ロンドンデリーの唄」などの小品が、耳をやさしく解きほぐすように配置されている。聴きごたえのある作品と親しみやすい小品とがほどよく交差し、約1時間・休憩なしのプログラムに自然な起伏を与えてくれる。

 “ギターの殿堂”としてもすっかり定着したHakuju Hallで、ギター最前線の演奏に、身体ごと浸るひとときとなるはずだ。

文:宮本 明

(ぶらあぼ2026年2月号より)

第184回 リクライニング・コンサート 山田唯雄(ギター)
2026.2/20(金)15:00 19:30 Hakuju Hall
問:Hakuju Hall チケットセンター03-5478-8700 
https://hakujuhall.jp