シュトゥットガルト室内管弦楽団

70年の伝統を誇る室内オーケストラで聴く弦楽合奏の傑作

 シュトゥットガルト室内管弦楽団といえば、往年の名指揮者カール・ミュンヒンガーによって設立されたアンサンブル。設立は1945年まで遡る。世界初となったヴィヴァルディ「四季」のレコード録音は一世を風靡し、イ・ムジチ合奏団とともに世界的なバロック音楽ブームの火付け役となった。オールド・ファンには懐かしい名前だ。その後、同楽団はバロック音楽に限らずレパートリーを拡充させながら、現在も旺盛な活動を続けている。

 今回の来日公演ではウィーン生まれのヴァイオリニスト、ベンヤミン・シュミットと共演し、トレードマークともいえるヴィヴァルディの「四季」と、チャイコフスキーの「弦楽セレナーデ」の二大名曲を披露する。シュミットは1992年カール・フレッシュ国際ヴァイオリンコンクール第1位をはじめ数多くの受賞歴を誇り、ソリストとして小澤征爾指揮ウィーン・フィルとも共演する名手。名門アンサンブルとともに作品の魅力を存分に伝えてくれることだろう。
文:飯尾洋一
(ぶらあぼ2022年11月号より)

2022.11/23(水・祝)14:00 武蔵野市民文化会館
11/24(木)19:00 京都コンサートホール アンサンブルホールムラタ
問:プロアルテムジケ03-3943-6677
https://www.proarte.jp

他公演 
11/26(土) 愛知県芸術劇場 コンサートホール(中京テレビクリエイション052-588-4477) ほか