五感を刺激する唯一無二の世界を体感!
現代音楽ファンはもちろん、幅広い聴衆を熱狂させてきたミニマル・ミュージックの元祖、スティーヴ・ライヒ。聴く者の五感に直接訴えかけ、身体のリズムや情動をよびさます彼の音楽は今なお、みずみずしい輝きを放つ。同世代の作曲家たちが次々と他界していくなか、「生きる伝説」となった御年85歳のライヒ自らが選曲したコンサートが、7月30日、31日に国際芸術祭「あいち2022」パフォーミングアーツ部門のイベントとして実現する。
両日には、ピアノの中川賢一、フルートの若林かをり、ヴァイオリンの石上真由子、そしてギターの山田岳ら、現代作品にも長けた腕利きの奏者が揃う。すでに古典となった「ピアノ・フェイズ」、弦楽四重奏とライブエレクトロニクスによる異色作「ディファレント・トレインズ」、さらに2007年の「ダブル・セクステット」など、作曲者自身が選び抜いた世界はやみつきになること請け合いだ。一度聴いただけで、ライヒの音楽は私たちの身体の奥底にまでしみわたるから、ライヒ中毒にはご用心を!
文:伊藤制子
(ぶらあぼ2022年7月号より)
2022.7/30(土)19:00、7/31(日)15:00 名古屋市芸術創造センター
問:クラシック名古屋052-678-5310
https://aichitriennale.jp/artists/steve-reich.html
※ライヒ本人は出演しません。