サラマンカホールの弦楽器貸与プロジェクト 第2期募集がスタート

 岐阜県岐阜市のサラマンカホールが2020年に始動させた「ぎふ弦楽器貸与プロジェクトSTROAN」。19年に同ホールが寄贈を受けたヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのコレクションを無償で音楽を学んでいる演奏家に貸与し、弦楽器奏者を支援・育成することを目指している。

 このたび、4月1日より第2期の貸与メンバー募集がスタートした。今回の対象楽器は12挺。7月下旬の審査を経て、貸与者が決定する。日本国籍を有し演奏経験が概ね3年以上、指導者や所属演奏団体からの推薦があり、同ホールが指定する演奏会への無償出演が求められるという応募の条件はあるが、小中学生から社会人まで幅広い世代に門戸が開かれている。応募締切は6月19日。

 注目されるのは、現代の名工、レナト・スクロラヴェッツァ製作の4挺。これまでクァルテットとして1組で貸出されていたものが、今回はそれぞれ個人への貸し出しとなる。スクロラヴェッツァは生涯でヴァイオリン約260挺、ヴィオラ約70挺、チェロ約50挺を制作した20世紀を代表するイタリア弦楽器製作者のひとり。特に、チェロは、佐藤晴真が2018年にルトスワフスキ国際チェロコンクールで優勝した際に実際に使用した楽器でもあり、次の弾き手が誰になるのか注目される。

STROANコンサートより
ルトスワフスキ国際チェロコンクールでレナト・スクロラヴェッツァのチェロを弾く佐藤晴真
©︎ Wojciech Grzedzinski

STROAN ぎふ弦楽器貸与プロジェクト 第2期貸与メンバー募集
募集締切:2022.6/19(日)
貸与審査:2022.7/22(金)チェロ
     2022.7/23(土)ヴァイオリン、ヴィオラ
結果発表:2022.7/24(日)
貸与期間:2年以内(更新一回は可能)

ヴァイオリン:6挺 ヴィオラ:4挺 チェロ:2挺

審査委員会
審査委員長:原田禎夫(チェロ、上野学園大学特任教授)
審査委員:フェデリコ・アゴスティーニ(ヴァイオリン、愛知県立芸術大学名誉教授)
     叶澤尚子(名古屋フィルハーモニー交響楽団首席ヴィオラ奏者)
オブザーバー:奥田佳道(サラマンカホール運営審議委員)

サラマンカホール

ぎふ弦楽器貸与プロジェクト STROAN
https://salamanca-stroan.gifu-fureai.jp